1. 五十音図サ行の第3音。歯茎の無声摩擦子音[s]と母音[u]とから成る音節。[su]

  1. 平仮名「す」は「寸」の草体から。片仮名「ス」は「須」の末3画の行書体から。

[補説]「す」は古く[tsu](あるいは[ʃu][tʃu])であったかともいわれる。室町時代末にはすでに[su]であった。

川・湖・海の底に土砂がたまって高くなり水面上に現れたもの。河口付近などの比較的浅い場所にできる。「中—」「砂—」「三角—」

[名]
  1. 装わないで生地 (きじ) のままであること。また、他のものが加わらないでそのものだけであること。「化粧せず—のままで店に出る」

  1. 日本の音楽舞踊演劇などの演出用語。芝居用の音楽芝居から離して演奏会風に演奏したり、長唄囃子 (はやし) を入れないで三味線だけの伴奏演奏したり、舞踊特別扮装 (ふんそう) をしないで演じたりすること。「—で踊る」「—で浄瑠璃を語る」

[接頭]
  1. 形容詞に付いて、非常に、ひどく、の意を表す。「—ばしこい」「—早い」

  1. 名詞などに付く。

    1. 平凡な、みすぼらしい、などの意を表す。「—浪人」「—町人」

    2. ㋑ただそれだけの、ありのままの、純粋な、などの意を表す。「—顔」「—足」「—うどん」

  1. 鳥・獣・虫などのすむ所。「ネズミの—」「小鳥の—」

  1. 人の住む所。すみか。「愛の—」

  1. よくない仲間が寄り集まる場所。「悪党の—」

  1. クモが獲物を捕まえるために張る網。

酢酸を含む酸味のある調味料。ほかに有機酸類・糖類アミノ酸類を含み芳香とうまみをもつ。日本には4世紀ごろに中国から伝来米酢 (こめす) 粕酢 (かすず) などの穀物酢、りんご酢・ぶどう酢などの果実酢など、醸造酢が主であるが、氷酢酸を主原料とする合成酢もある。

割り竹・葦 (あし) などを粗く編んだもの。「—巻き」「葭— (よしず) 」

  1. 大根・牛蒡 (ごぼう) などの芯 (しん) にできるすきま。「—が入 (い) る」

  1. 豆腐・卵などを煮すぎたためにできる多数の細かい穴。鋳物などに急に高い熱を加えたときにも生じる。「—が立つ」

すだれ

「男いたくめでて—のもとに歩み来て」〈・帚木〉

[動サ変]す(為)る」の文語形。
[助動][せ|せ|す|する|すれ|せよ]四段・ナ変・ラ変動詞の未然形に付く。
  1. 相手自分の思うようにするように、また、ある事態が起こるようにしむける意を表す。

    1. 「例の声出 (い) ださて、随身に歌は給ふ」〈堤・貝合

  1. 動作を他に任せておいて結果的にそうなることを表す。…のままにする。…させておく。

    1. 「ただ兄弟二人あるものが、兄を討たて、弟 (おとと) が一人残り留まったらば」〈平家・九〉

  1. (多く「たまふ」など尊敬の意を表す語とともに用いられて)尊敬の意を強める。なさる。

    1. 「また入ら給ひて、さらにえ許さ給はず」〈桐壺

    2. 「うれしやと思ふと告げ聞かするならむとのたまはする御けしきもいとめでたし」〈・八〉
  1. 謙譲の意を表す語とともに用いられて)謙譲の意を強める。…申し上げる。→さすしむ

    1. 「壺の薬そへて、頭中将呼びよせてたてまつら」〈竹取

[補説]平安時代以降、漢文訓読文の「しむ」に対し、主に和文系統の文章に用いられた。中世以降、下一段化して、現代語の「せる」となる。2は、多く、中世の軍記物語にみられる用法で、受け身の意にとれるものもある。
[助動][さ|し|す|す|せ|せ]《上代語》四段・サ変動詞の未然形に付く。軽い尊敬、または親愛の意を表す。…なさる。
  • 「我が形見見つつ偲 (しの) はあらたまの年の緒長く我も思はむ」〈・五八七〉
[補説]「思ふ」「聞く」などに付くときは、「思ほす」「聞こす」となる。また、「着る」「寝 (ぬ) 」「見る」などの上一段動詞にも付くが、そのときは「けす」「なす」「めす」の形をとる。「古 (いにしへ) を思ほすらしもわご大君吉野の宮をあり通ひ見 (め) す」〈・四〇九九〉など。平安時代以降は敬語動詞「おぼす」「めす」「聞こしめす」「つかはす」などの中の構成要素となる。
[助動][〇|〇|す|〇|〇|〇]動詞・形容動詞の連用形、接続助詞「て」などに付く。親しみや軽い敬意を表す。ます。
  • 「はりだこ買はう、はりだこ買ひ」〈虎明狂・張蛸〉
[補説]「さうら(候)ふ」の音変化した「さう」がさらに音変化したもの。
[接尾]人名または人を表す名詞に付いて、親愛の気持ちや軽い敬意を表す。特に遊里で用いる。
  • 「ああ、是々 (これこれ) 太夫—、待って貰 (もら) はう」〈伎・韓人漢文〉

〈子〉⇒

〈司〉⇒

〈主〉⇒しゅ

〈守〉⇒しゅ

〈素〉⇒

〈蘇〉⇒

すう

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