心の中に隠している別の考え。特に、相手に対する悪意。ふたごころ。「別に—はない」

田のある所。たんぼ。また、田舎。

「筑波嶺の裾廻 (すそみ) の—に秋田刈る妹 (いも) がり遣らむ黄葉 (もみち) 手折らな」〈・一七五八〉

[名]
  1. からだ。身体。「—を預けて寄り切る」

  1. そのものとしてのかたち。すがた。「論文としての—を整える」

  1. 物事本質をなすもの。「名は—を表す」

  1. 生け花で、天または地の役枝 (やくえだ) のこと。

  1. 四則算法の可能集合有理数全体実数全体複素数全体など。しかし自然数全体・整数全体などは体ではない。

[接尾]助数詞。神仏の像や死体などを数えるのに用いる。「仏像一—」
  1. 対照をなすこと。また、反対関係にあること。「男の—は女」

  1. 互いに相手関係にあること。「巨人—中日戦」

  1. 数を表す語の間に入れて、数量比例割合を表す語。「三—二の割でまぜる」

  1. 同等力量資格であること。「—で碁を打つ」

  1. 二つで一組みとなるもの。つい。

    1. 「ある時宣宗が一句を得て—を挙人 (きょじん) 中に求めると」〈鴎外魚玄機

  1. 対の屋」の略。

    1. 「ひんがしの—の西の廂」〈・八〉

  1. 名詞などの上に付けて、比較交渉・戦いなどの相手であることを表す。「—前年比」「—欧州貿易」

  1. 母体の子が宿るところ。子宮。また、宿った子。

  1. 胎蔵界」の略。

  1. 1か所にうず高く積もっていること。また、そのもの。

    1. 「大なる其葉枯れ乾き落ちて、—をなす」〈蘆花自然と人生

  1. 海底で、平らな頂をもつ隆起部。プランクトンが多く好漁場となる。北海道天塩沖の武蔵堆、能登半島沖の大和堆など。バンク。

  1. ある目的のために二人以上が集まって一団となっているもの。また、一団となったものの並び方。隊列。「—を組む」

  1. 兵士組織された集団軍隊部隊

  1. かたち。すがた。ありさま。てい。

  1. voice文法で、動詞によって表される動作作用性質・あり方とその表現のしかたに関する範疇能動態受動態など。なお、完了態のように、相(aspect)の意味にも用いることがある。

スズキ目タイ科の海水魚の総称。体は楕円形で著しく側扁し、多くは淡紅色。脂肪が少ないので味が落ちにくく、縄文時代からすでに食用にされている。姿が美しく、また、「めでたい」に通じるところから縁起のよい魚とされ、祝い膳 (ぜん) に尾頭つきで用いられることが多い。マダイキダイチダイクロダイヘダイなどがあるが、特にマダイをさす。

インドシナ半島中央部を占める立憲王国。正称、タイ王国首都バンコク。米・ゴム・錫 (すず) などを産出上座部仏教が行われる。13世紀初めからスコータイ朝・アユタヤ朝と続き、1782年チャクリ王朝となり、1932年に専制君主制を廃し現在に至る。人口6668万(2021)。旧称シャム。

[補説]「泰」とも書く。
  1. ネクタイ。「アスコット—」

  1. 競技試合などで、得点記録相手または他の競技者と同じであること。また、タイ記録のこと。「スコアを—に持ちこむ」 「一試合で自己最多—の得点を挙げる」

  1. 楽譜で、同じ高さの二つの音符を結ぶ弧線。両音符は間に切れ目のない1音として演奏される。

[補説]2は、一般順位づけや、結果としての数値についても用いられる。「興行収入1位—の映画」「過去最多—の入園者数」
[助動][たかろ|たく・たかつ|たい|たい|たけれ|○]《希望の助動詞「たし」の連体形「たき」の音変化》動詞、および助動詞「れる」「られる」「せる」「させる」の連用形に付く。
  1. 話し手の希望を表す。「御飯を食べたい

    1. 日比 (ひごろ) 月日がおがみたいと思うたに」〈虎明狂・腰祈〉

  1. 話し手以外の人の希望を表す。「読みたいなら貸すよ」「やめたい人はやめればいい」

  1. 「ある」「である」「なさる」「くださる」や尊敬の助動詞「れる」「られる」に付いて、他に対する希望要求を表す。…てほしい。「正直者がばかを見ない世の中でありたい」「別表参照されたい

[補説]「たい」が他動性の動詞に付く場合希望対象を表すのに、「水を飲みたい」「水が飲みたい」のように「…ヲ…タイ」「…ガ…タイ」の両形を、室町時代以来用いてきている。連用形「たく」の音便形「とう(たう)」は中世から行われているが、現代語では、「ございます」「存じます」を伴うときにかぎって行われる。また、接続助詞「て」を伴う場合、「たくって」となることもある。3は多く文章語に用いる。
[接尾]《形容詞型活用[文]た・し(ク活)。「いたし」の頭母音が脱落したものか》名詞や動詞の連用形などに付いて、形容詞をつくる。
  1. その事のはなはだしい意を表す。「めで—・い」「うしろめ—・い」

  1. そのような状態であることを表す。「けむ—・い」「つめ—・い」

[補説]促音挿入されて、「…ったい」となることもある。「じれったい」「やぼったい」など。
[接尾]助数詞。袋 (ふくろ) に入れたものを数えるのに用いる。「茶二〇—」

〈大〉⇒だい

〈代〉⇒だい

〈台〉⇒だい

〈帝〉⇒てい

〈諦〉⇒てい

綱淵謙錠 (つなぶちけんじょう) の時代小説。同作を表題作とする小説集は昭和48年(1973)刊行作品は、明治維新の頃に起きた士族反乱未遂事件、「思案橋事件」を主題とする。

出典:青空文庫

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