りょう‐し〔リヤウ‐〕【量子】

  1. quantum》一定の最小単位の整数倍という不連続な値をとる物理量の、その最小単位量。プランク量子仮説で提唱され、エネルギー量子とよばれたが、のちアインシュタインらにより普遍的に適用できることがわかった。クォンタム。
  1. りょうしあんごう【量子暗号】
    • quantum cryptography量子力学の原理を応用した暗号技術。通信経路上で盗聴されると量子状態が乱れ、通信内容が読み出せなくなる。また盗聴行為そのものも感知できる仕組みになっている。原理的に盗聴や第三者による解読が不可能な暗号であると考えられている。
  1. りょうしあんごうつうしん【量子暗号通信】
  1. りょうしいろりきがく【量子色力学】
    • 素粒子物理学における、強い相互作用を説明する基本理論。陽子や中性子などのハドロンは、クオーク反クオーク、およびクオーク同士を結びつけるグルオンにより構成される。クオークは直接観測にかからない色荷(カラーチャージ)とよばれる自由度をもち、グルオンが媒介する力である強い相互作用は、これらの色の間にはたらく。量子色力学は色の自由度についての対称性から導かれるゲージ理論として構築された。南部陽一郎は同理論に関する先駆的研究を行った一人として知られる。QCD(quantum chromodynamics)。
  1. りょうしエレクトロニクス【量子エレクトロニクス】
  1. りょうしえんざんそし【量子演算素子】
  1. りょうしエンタングルメント【量子エンタングルメント】
  1. りょうしか【量子化】
    • 素粒子の運動を扱うときに、古典力学的な物理量である位置座標・運動量およびこれらからなる関数を、量子力学的な演算子に置き換えること。これらの演算子をもとに作られた方程式から、素粒子がもつエネルギー・角運動量などの物理量がとびとびの値をとることが示される。
    • quantization》連続的な量を離散的なとびとびの数値で表すこと。また、アナログ信号をデジタル信号に変換して近似値として表すこと。信号の振幅の大きさを量子化ビット数といい、この値が大きいほどアナログ信号との誤差は小さくなる。
  1. りょうしかがく【量子化学】
  1. りょうしかきのうそし【量子化機能素子】
  1. りょうしかごさ【量子化誤差】
    • 量子化したデジタル信号をアナログ信号に変換する際、元のアナログ信号との間に生じる誤差。量子化ビット数が大きく、サンプリング周波数が高いほど、誤差は小さくなる。量子化歪(ひず)み。量子化雑音。量子化ノイズ。
  1. りょうしかざつおん【量子化雑音】
  1. りょうしかせつ【量子仮説】
    • 1900年にプランクが放射公式を導く際に仮定した考え。放射のエネルギーは最小単位量(エネルギー量子)の整数倍に限られるというもの。従来の連続的な値をとるとする古典論に対して新しい考えを与え、量子論の発端となった。プランクの量子仮説。
  1. りょうしかノイズ【量子化ノイズ】
  1. りょうしかひずみ【量子化歪み】
  1. りょうしかビットすう【量子化ビット数】
    • quantization bit rate》アナログ信号をデジタル信号に変換する際、信号の振幅の大きさを何段階で表すかを示した値。8ビットで256段階、16ビットで65536段階の表現が可能となる。数値が大きいほど、元のアナログ信号を忠実に再現する。サンプリングビット数。
  1. りょうしからみあい【量子絡み合い】
  1. りょうしゲート【量子ゲート】
  1. りょうしこうがく【量子光学】
    • 量子力学を基礎に、光の粒子性や光と物質の相互作用について研究する光学の一分野。
  1. りょうしコンピューター【量子コンピューター】
    • quantum computer量子力学の原理を応用したコンピューター。基礎的な実証実験の段階にあり、まだ実用化には至っていない。量子力学的な重ね合わせの状態にある量子ビットを演算の基本単位とすることにより、従来のコンピューターとは比較にならないほど高速な並列計算が実現できると期待されている。
  1. りょうしじゅうりょく【量子重力】
  1. りょうしじょうけん【量子条件】
    • 古典量子論において、水素原子内の電子が安定的な軌道をとりうる条件。電子は特定の軌道しかとることができず、別の軌道に移るときには、エネルギー準位の差に相当するエネルギーの電磁波を吸収または放出しなければならない。ボーアが提唱し、のちにゾンマーフェルトが一般化した。ボーアの量子条件。ボーア・ゾンマーフェルトの量子条件。
  1. りょうしじょうほうかがく【量子情報科学】
  1. りょうしすう【量子数】
    • 量子力学におけるある系の状態が何組もあるとき、これらの状態を区別するための数の組。ふつう、整数または半整数を用いて表す。これにより、素粒子電荷・エネルギー・角運動量やスピンなどの状態が特徴づけられる。
  1. りょうしそうかん【量子相関】
  1. りょうしそし【量子素子】
  1. りょうしテレポーテーション【量子テレポーテーション】
    • 原子や光子の量子力学的状態を、空間的に離れた場所にある他の原子や光子で再現すること。元の原子や光子を異なる場所に移すのではなく、その量子状態のみの転送を指し、量子力学的に相関をもつ二つの粒子(量子もつれの関係にある粒子対)と古典物理学的な情報伝達(光速を越えない通常の通信)を組み合わせて行う。その際、元の原子や光子の量子状態は失われ、また光速を越えて転送することはできない。
  1. りょうしてん【量子点】
  1. りょうしでんきりきがく【量子電気力学】
  1. りょうしでんじりきがく【量子電磁力学】
  1. りょうしとうけいりきがく【量子統計力学】
    • 量子として振る舞う同種粒子の集団を統計的に扱う理論。
  1. りょうしドット【量子ドット】
    • 電子を微小な空間に閉じ込めるために形成した直径数~数十ナノメートルの半導体結晶。量子点。量子箱。
    • [補説]電子をその波長とほぼ同じ大きさの空間に注入すると、三次元のどの方向にも自由に移動できないため、特定のエネルギー状態をとる。このエネルギー状態は、量子ドットの大きさを変えることで、ある程度自由に変化させることができるため、新しい機能を発現する素材をつくることができる。量子ドットレーザー・単電子トランジスタ・量子コンピューターなどへの応用が進められている。
  1. りょうしドットがたたいようでんち【量子ドット型太陽電池】
    • 電子を直径数~数十ナノメートルという微小な空間に閉じ込めた量子ドット構造の半導体結晶を用いる太陽電池。太陽光に含まれるさまざまな波長を利用でき、理論上60パーセント以上のエネルギー変換効率が得られるとされる。次世代の太陽電池として期待され、実用化に向けた研究開発が進んでいる。量子ドット太陽電池。
  1. りょうしドットたいようでんち【量子ドット太陽電池】
  1. りょうしトンネルこうか【量子トンネル効果】
  1. りょうしばこ【量子箱】
  1. りょうしビーム【量子ビーム】
    • 光子中性子イオンなどを極めて細いビーム状に射出したもの。レーザーシンクロトロン放射加速器原子炉などで生成され、強度やエネルギーが高く、量子論的な波としての性質をもつ。ビームを細く集束したり、パルス状に射出したりすることで、原子スケールで物質の構造やふるまいを観測・測定するほか、微細加工や新規材料開発、放射線治療の分野などで応用される。
  1. りょうしビット【量子ビット】
    • quantum bitqubit量子コンピューターで扱われる情報の最小単位。従来のコンピューターで扱われるビットは、情報の最小単位を0か1だけで表したが、量子ビットでは、0と1のほか、0と1とを重ね合わせた状態も表すことができる。たとえば4ビットの場合、一度に表せる状態は二進数で1101のように一通りだけなのに対し、4量子ビットの場合、0000から1111までの十六通りを量子力学的に重ね合わせの状態にあるものとして同時に表すことができる。そのため一つの値を逐一計算するのではなく、すべての値を同時に(並列的に)計算することが可能になり、従来のコンピューターとは比較にならないほど高速な並列計算が実現できる。量子ビットのふるまいを物理的に具体化するものとして、電子のスピンや光の偏光が有力視されている。キュービット。キュビット。クビット。
  1. りょうしぶつりがく【量子物理学】
    • 量子力学を基礎として物理現象を研究する学問分野の総称。
  1. りょうしホールこうか【量子ホール効果】
    • 半導体絶縁体の界面のような二次元に閉じ込められた電子が極低温の状態で示す量子論的なふるまいの一。磁界を強くするにしたがい、電流と磁界の両方に垂直な方向に生じる電位差が、離散的なとびとびの値をとる現象を指し、これを整数量子効果という。1980年にドイツの物理学者クリッツィングが発見し、1985年に同業績によりノーベル物理学賞を受賞した。
  1. りょうしもつれ【量子縺れ】
    • 二つ以上の粒子や系が、量子力学的に相関をもっていること。また、そのような性質。それらの粒子や系は互いの空間的な隔たりに依存しない非局所性といわれる相関をもち、古典物理学では扱うことができない振る舞いを示す。この量子もつれを利用した量子コンピューター量子テレポーテーションの研究が進められている。量子相関。量子絡み合い。量子エンタングルメント。エンタングルメント。
  1. りょうしゆらぎ【量子ゆらぎ】
    • 量子力学に従う系に伴う、物理量のゆらぎ。測定値による誤差ではなく、量子力学的な効果によって、原理的に存在する、確率的なゆらぎを指す。量子論的ゆらぎ。
  1. りょうしりきがく【量子力学】
  1. りょうしろん【量子論】
  1. りょうしろんてきゆらぎ【量子論的ゆらぎ】

「りょう‐し〔リヤウ‐〕【量子】」の前の言葉

「りょう‐し〔リヤウ‐〕【量子】」の後の言葉