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あた・える〔あたへる〕【与える】 の意味

  1. [動ア下一][文]あた・ふ[ハ下二]
  1. 自分の所有物を他の人に渡して、その人の物とする。現在ではやや改まった言い方で、恩恵的な意味で目下の者に授ける場合に多く用いる。「子供におやつを与える」「賞を与える」
  1. 相手のためになるものを提供する。「援助を与える」「注意を与える」
  1. ある人の判断で人に何かをさせる。
  1. ㋐相手に何かができるようにしてやる。配慮して利用することを認める。「発言の自由を与える」「口実を与える」
  1. ㋑割り当てる。課する。「宿題を与える」「役割を与える」
  1. 影響を及ぼす。
  1. ㋐相手に、ある気持ち・感じなどをもたせる。「感銘を与える」「いい印象を与える」「苦痛を与える」
  1. ㋑こうむらせる。「損害を与える」
  1. [補説]室町時代以降はヤ行にも活用した。→与ゆ
  • あた・える〔あたへる〕【与える】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・動くともなく動き、流るるともなく流れる大川の水の色は、静寂な書斎の空気が休みなく与える刺戟と緊張とに、せつないほどあわただしく、動いている自分の心をも、ちょうど、長旅に出た巡礼が、ようやくまた故郷の土を踏んだ時のような、さびしい、自由な、な・・・

      芥川竜之介「大川の水」

    • ・・・ 一切の準備の終った時、役人の一人は物々しげに、三人の前へ進みよると、天主のおん教を捨てるか捨てぬか、しばらく猶予を与えるから、もう一度よく考えて見ろ、もしおん教を捨てると云えば、直にも縄目は赦してやると云った。

      芥川竜之介「おぎん」

    • ・・・クララが今夜出家するという手筈をフランシスから知らされていた僧正は、クララによそながら告別を与えるためにこの破格な処置をしたのだと気が付くと、クララはまた更らに涙のわき返るのをとどめ得なかった。

      有島武郎「クララの出家」