きょうすい【胸水】


 正常の状態でも、胸膜腔(きょうまくくう)にはごく少量の胸水が存在します。胸水は、毛細血管(もうさいけっかん)から水分がしみ出しやすくなったり(血管透過性の増大)、毛細血管内の圧が高くなったり、血液中のたんぱく質などの量が減るとその量が増えます。
 胸水は、毛細血管内圧の上昇や血液中のたんぱく質が減る低たんぱく血症などでおこる(非炎症性の)濾出性胸水(ろしゅつせいきょうすい)と、血管から水分がしみ出しやすくなる、炎症が原因の滲出性胸水(しんしゅつせいきょうすい)に分けられます。
 濾出性胸水は、胸水の産生や吸収に関する全身的な要因からおこることが多く、もっともよくみられるのは、心不全(しんふぜん)による胸水です。ついで肝硬変(かんこうへん)、ネフローゼ症候群などが原因としてあげられます。
 滲出性胸水をおこす代表的な病気には、がん、細菌性肺炎、結核性胸膜炎、膠原病(こうげんびょう)などがあります。


出典:家庭医学館