《「﨟」は僧侶の夏安居 (げあんご) 修行の回数を数える語》
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1 修行の年功を積んだ高僧。⇔下﨟。
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2 地位・身分の高い人。⇔下﨟。
「右衛門督殿 (うゑもんのかみどの) の上 (かみ) に着き給ふ—は一人もおはせざりつるものを」〈平治・上〉
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3 「上﨟女房」の略。
「あるなかの—なれど、おほやけに世をしづめ、久しう仕うまつりたる人の女なり」〈宇津保・国譲下〉
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4 身分の高い女性。貴婦人。
「やごとなき—の」〈謡・紅葉狩〉
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5 江戸時代、大奥に仕えた上級の御殿女中をさす職名。
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6 女性。特に、若い女性。
「わかい—のおやさしい、年寄りと思し召し、嫁子もならぬ介抱」〈浄・冥途の飛脚〉
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7 遊女。女郎。
「われあまた—を持ちて候ふ中に」〈謡・班女〉