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㋐ある事・動作・行為などを行う。意図的にその物事・行為を行う場合から、ある状態や結果になるような動作・行為を行う場合、結果としてある事を行ってしまったり望まないのにそうなったりする場合など、いろいろに用いられる。「運転をする」「仕事をする」「いたずらをする」「道路を広くする」「負担を軽くする」「女らしくする」「大損をする」「やけどをする」「下痢をする」
㋑ある役割を努める。ある地位にあって働く。また、そのことを仕事として生活をささえる。「司会をする」「仲人をする」「料理長をしている」「商売をする」
㋒(多く「…を…にする」「…を…とする」の形で)人や物事を今とはちがった状態のものにならせる。ある地位に就かせたり、ある用に当てたりする。「息子を先生にする」「彼を会長にする」「肘 (ひじ) を曲げて枕とする」「失敗を教訓として生かす」
㋔身に付ける。「ネクタイをする」「マスクをする」
㋕…であると判断をくだす。みなす。また、決定する。選んでそれに決める。「まあ、これでよしとしよう」「友をよき競争相手とする」「出場を取りやめにする」「私は、コーヒーにする」
3 (補助動詞)
㋐(動詞の連用形、または、サ変複合動詞の語幹に助詞「は」「も」「こそ」「さえ」などを添えた形に付いて)その動詞の意味を強調する。「雪は降りはしたが積もらなかった」「泣きもしない」「感謝こそすれ、恨むわけがない」「顔を出しさえすればよい」
㋑(「…うとする」「…ようとする」の形で)もう少しである作用・状態が起こりそうになる。また、今にもある行為をしそうになる。「日が沈もうとしている」「飛びかかろうとする」「時が過ぎようとする」
㋒(「…とする」「…とすれば」「…としては」「…にしては」などの形で)…と仮定する、…の立場・レベル・段階で考える、などの意を表す。「今、台風が上陸したとする」「習作とすれば上々の出来だ」「親としては心配するのは当然だ」「冬にしては暖かい日が続く」
㋓(「…にしても」「…としても」の形で)そのような場合でも、の意を表す。「どんなに急いだにしても間に合わなかっただろう」
㋔(接頭語「お」「ご」の付いた動詞の連用形、または、サ変複合動詞の語幹に付いて)謙譲の意を表す。「お届けする」「お伴します」「ご案内します」
出典:青空文庫
・・・い、実質的に神の子と為る事である、即ち潔められたる霊に復活体を着・・・ 内村鑑三「聖書の読方」
・・・誰かが気の無い返事を為る。「全くあの男ほど気の毒な人はないよ」と・・・ 国木田独歩「酒中日記」
・・・朝は神仏祖先に対して為るだけの事を必ず為る、また朝夕は学校の事さ・・・ 幸田露伴「少年時代」