姓氏の一。皇族賜姓の一つで、弘仁5年(814)嵯峨天皇が諸皇子に源姓を賜って以来、清和源氏・村上源氏・宇多源氏をはじめ十余流の諸源氏が出た。そのうち、清和天皇の子貞純親王の流れである清和源氏が最も栄え、のちに嫡流の頼朝は鎌倉幕府を開いた。
みなもとのありひと【源有仁】
[1103〜1147]平安後期の公卿・歌人。後三条天皇の孫。源氏の姓を賜り、臣籍に降下、花園左大臣と称される。詩歌・書に通じた。日記「園槐記」、有職故実書「春玉秘抄」。
みなもとのいえなが【源家長】
[?〜1234]鎌倉初期の歌人。後鳥羽上皇に仕え、和歌所開闔 (かいこう) となり、新古今集の編集に当たった。著「源家長日記」は和歌史の貴重な資料。
みなもとのさねとも【源実朝】
[1192〜1219]鎌倉幕府第3代将軍。頼朝の次男。母は北条政子。幼名、千幡。頼家のあとを継いで将軍となったが、実権は北条氏が握った。のち右大臣となり、鶴岡八幡宮で頼家の子公暁 (くぎょう) に殺された。藤原定家に師事、万葉調の歌をよくし、家集「金槐和歌集」がある。