こころ【心】

  1. 人間の理性・知識・感情・意志などの働きのもとになるもの。また、働きそのものをひっくるめていう。精神。心情。「―の豊かな人」「―に浮かぶ思い」「―と―の触れ合い」「―を痛める」「―の晴れる時もない」
  1. ㋐偽りや飾りのない本当の気持ち。本心。「―が顔に現れる」「―から感謝する」「―にもないほめ言葉」「口と―の違う人」
  1. ㋑身についた感じ方や考え方の傾向。性分。性根。「生まれついての―は変わらない」「ねじけた―」「―を入れ替える」
  1. ㋒物事について考え、判断する働き。考え。思慮。分別。「―を決めたら迷わず進む」「会社再建に―を砕く」
  1. ㋓他人の状況を察していたわる気持ち。思いやり。情け。人情味。「―のこもった贈り物」「―をこめて編んだセーター」
  1. ㋔あることをしようとする気持ち。意志。「やるしかないと―を決める」「行こうという―が起こらない」
  1. ㋕物事に対する関心や興味。「遊びに―を奪われる」
  1. ㋖自分と異なるものを認め受け入れる余裕。度量。「広い―の持ち主」「―の狭い人」
  1. ㋗物事の美しさやおもしろさのわかる感覚。風流心。「詩の―にふれる」「美を求める―」
  1. ㋘覚えていること。記憶。「―に深く刻まれた痛み」「―に残る名演技」
  1. ㋙気をつけること。注意。留意。「―が行き届く」「隅々にまで―を配る」
  1. ㋐物事の本質をなす意味。また、芸術上の理念。「演技の―を会得する」「能の―は幽玄にある」
  1. ㋑なぞ解きなどで、その理由。わけ。「田舎の便りとかけて豆腐ととく。―はまめ(豆)で稼いでいる」
  1. 全く異なる他の物事に見立てること。つもり。
    • 「まだ蓬莱 (ほうらい) は飾らねども、まづ正月の―」〈浄・阿波の鳴門
  1. おもしろくない思い。また、分け隔てする気持ち。
    • 「かく親しき御仲らひにて、―あるやうならむも便なくて」〈・若菜上〉
  1. 心温まる
    • あたたかい人情を感じてなごやかな心になる。「―・る情景」
  1. 心合わざれば肝胆も楚越の如し
    • 《「荘子」徳充符の「其の異なるものより之を視れば肝胆も楚越なり」から》気が合わないと、近親の間柄の者どうしでも、疎遠な他人のようである。
  1. 心入る
    • (「入る」が四段活用の場合)深く心にとまる。心が引かれる。
      「つねならぬ山の桜に―・りて池の蓮を言ひな放ちそ」〈後拾遺・雑五〉
    • (「入る」が下二段活用の場合)熱中する。打ち込む。心を入れる。
      「遊びに―・れたる君達」〈・椎本〉
  1. 心浮く
    • 心がうわついて思慮に欠ける。
      「―・きたるにつき、さては、宮仕へなどする人は…末の世わろきものなり」〈宇津保・祭の使〉
    • 陽気になる。心がうきうきする。
      「―・きたる顔し、円座を尻につけ立ちて踊れり」〈咄・醒睡笑・一〉
  1. 心失す
    • 驚いて気が遠くなる。
      「心も失せて、我にもあらでつい居(ゐ)られぬ」〈宇治拾遺・二〉
  1. 心内にあれば色外にあらわる
    • 心の中で思っていることは、自然と顔色や動作などに現れる。思い内にあれば色外に現(あらわ)る。
  1. 心置く
    • 執着する。あとまで心を残す。
      「いまはのきはまでいみじう―・き」〈夜の寝覚・四〉
    • 打ち解けないで、心に隔てを置く。
      「つゆ―・かれ奉ることなく、塵ばかり隔てなくてならひたるに」〈・蜻蛉〉
    • 心遣いする。遠慮する。
      「まことのよるべと頼みきこえむには必ず―・かれぬべし」〈・葵〉
    • 注意する。用心する。
      「はかなきことにも―・きて見とがめつべきに」〈夜の寝覚・一〉
  1. 心後る
    • 思慮が足りない。気がきかない。
      「かくまで―・れ、思ひやりなき事し出で給ふべしとは」〈狭衣・三〉
    • 心がひるむ。気おくれする。
      「あやしく―・れても進み出でつる涙かな」〈・梅枝〉
  1. 心重し
    • 思慮深い。人柄が落ち着いている。
      「すぐれてをかしう、―・く」〈紫式部日記
    • 俳諧で、おもむきが軽快でない。
      「ふかくおもひしづみ、かへって―・く詞(ことば)しぶり」〈去来抄・先師評〉
  1. 心及ぶ
    • 考えが行き届く。気がつく。
      「かの院、何事も―・び給はぬことはをさをさ無きうちにも」〈・若菜下〉
  1. 心折れる
    • 気持ちや考えがそちらに向かう。また、気持ちが弱る。「妹の説得に父も―・れたようだ」「相次ぐ困難に―・れる」→心が折れる
  1. 心が動く
    • 心が引きつけられる。関心をもつ。その気になる。「旅行に誘われて、少し―・いた」
    • 気持ちが動揺する。心が乱れる。
      「草の葉にかかれる露の身なればや心動くに涙落つらむ」〈大和・一二三〉
  1. 心が躍る
    • 喜びや楽しい期待のために、心がわくわくする。「包みを開ける瞬間、期待に―・る」
  1. 心が折れる
    • 心の支えを失い、意欲がなくなる。障害にぶつかってくじける。「ずっとがんばってきたが、親友の裏切りで―・れた」
    • [補説]近年になって「心折れる」から意味が転じたとみられる。2000年代半ばからスポーツ選手が多用し、一般に広がった。
  1. 心が通う
    • 互いに十分に理解し合っていて、心が通じ合う。「―・ったつきあい」
  1. 心掛く
    • 心にとめる。念頭におく。
      「常に心をかけて、しるきさまなる文などやあると…探し給へど」〈・宿木〉
    • 異性に思いをかける。恋する。
      「―・けたるすき者ありけり」〈・末摘花〉
  1. 心が籠もる
    • 思いが十分に含まれる。気持ちがいっぱいに満ちている。「―・った贈り物」
  1. 心が騒ぐ
    • 気持ちが落ち着かない。また、胸騒ぎがする。「出先で何かあったのではないかと―・ぐ」
  1. 心が沈む
    • 暗い気持ちに落ち込む。
  1. 心が解ける
    • 心がやわらぐ。気持ちがほぐれる。「彼の―・けるまでそっとしておこう」
  1. 心が弾む
    • 喜びや楽しい期待のために、心がうきうきする。「夏休みの期待に―・む」
  1. 心が晴れる
    • 心配や疑念が消えて明るい気持ちになる。「試験のことを思うと―・れない」
  1. 心が引かれる
    • 好意を寄せる。思いを寄せる。「人柄のよさに―◦れる」
  1. 心が乱れる
    • あれこれと思いわずらい、心の平静が失われる。「思わぬ失敗に―・れる」
  1. 心利く
    • 機転がきく。よく気がきく。
      「是等は皆一騎当千の兵にて、―・き夜討ちに馴れたる者共なりとは云ひながら」〈太平記・二八〉
  1. 心昏る
    • 心を取り乱して、分別がなくなる。
      「絶え入り給ひぬとて、人参りたれば、さらに何事も思し分かれず、御心もくれて渡り給ふ」〈・若菜下〉
  1. 心ここに有らず
    • 《「礼記大学から》心が他のことにとらわれて、当面のことに心を集中できない。「―といった体(てい)で落ち着かない」
  1. 心時雨る
    • もの悲しくて、心が湿りがちになる。
      「神無月なほ定めなき雲よりも―・るる夕暮れの空」〈夫木・一六〉
  1. 心知る
    • 事情・気心・情趣などを理解する。
      「ひそかに―・れる人と言へりける歌」〈土佐
  1. 心澄む
    • 雑念が消えて、澄んだ心になる。
      「身につもる言葉の罪も洗はれて―・みぬる三重(みかさね)の滝」〈山家集・下〉
  1. 心急く
    • 気がせいて、いらいらする。心がいらだつ。「一刻も早くと―・かれる」
  1. 心染む
    • 深く心にとまる。気に入る。
      「さこそげに君なげくらめ―・めし山の紅葉を人に折られて」〈右京大夫集
  1. 心空なり
    • 心が自分のからだから離れてしまったようだ。うわの空である。
      「たもとほり行箕(ゆきみ)の里に妹を置きて―土は踏めども」〈・二五四一〉
  1. 心立つ
    • 心が奮いたつ。
      「心ねたうもてないたる、なかなか―・つやうにもあり」〈・胡蝶〉
  1. 心付く
    • (「付く」が四段活用の場合)
    • 愛情や関心が生じる。執心する。
      「御娘たちの住まひ給ふらむ御ありさま思ひやりつつ、―・く人もあるべし」〈・椎本〉
    • 物心がつく。分別がつく。
      「―・きなば、僧になして」〈太平記・九〉
    • 気がつく。
      「ある人々は―・きたるもあるべし」〈堤・虫めづる姫君
    • (「付く」が下二段活用の場合)
    • 愛情や関心を持つ。思いを寄せる。
      「うつせみの常なき見れば世の中に―・けずて思ふ日そ多き」〈・四一六二〉
    • 気をつける。注意する。
      「若き人に見ならはせて、―・けんためなり」〈徒然・一八四〉
  1. 心尽く
    • 気力が尽きる。気ばかりもむ。
      「かやうに待ち聞えつつあらむも、心のみ尽きぬべきこと」〈・葵〉
  1. 心解く
    • 心のわだかまりが解ける。きげんがなおる。
      「なほ―・けぬ御気色にて」〈・浮舟〉
    • 緊張が解ける。くつろぐ。
      「酒盛りなんどして、―・けたるほどなりけるに」〈増鏡・三神山〉
  1. 心留まる
    • ある物に強く心が引かれる。気に入る。
      「山水に―・り侍りぬれど」〈・若紫〉
    • あきらめきれなくなる。未練が残る。
      「―・ることなくて、極楽にも心清く参り侍るべき」〈栄花・鶴の林〉
  1. 心和ぐ
    • 心がやわらぐ。心が慰む。
      「家島は雲居に見えぬ我(あ)が思(も)へる―・ぐやと」〈・三六二七〉
  1. 心に余る
    • 自分の考えではどうにも処理できない。思案に余る。「―・る問題をかかえる」
  1. 心に入る
    • (「入る」が四段活用の場合)
    • 心に深くしみる。
      「何故(なにゆゑ)か思はずあらむ紐(ひも)の緒の―・りて恋しきものを」〈・二九七七〉
    • 気に入る。心にかなう。
      「なのめならず―・りて思ひいらるるもはかなし」〈・総角〉
    • 納得する。よくわかる。
      「西へ行く月をやよそに思ふらん―・らぬ人のためには」〈山家集・中〉
    • (「入る」が下二段活用の場合)
    • 深く心に留める。熱中する。
      「学問に―・れて、遊びの道にも入りたち給へる時に」〈宇津保・藤原の君〉
    • 関心を持つ。親身になる。
      「算を―・れて教へけるに」〈今昔・二四・二二〉
  1. 心に鬼を作る
    • 恐怖のあまり無用な想像をする。
      「―・りて、左右なく近づかず」〈古活字本保元・下〉
    • やましいことがあって悩む。
      「隠れみのうき名を隠すかたもなし―・る身なれど」〈新撰六帖・五〉
  1. 心に掛かる
    • ある事柄が心から離れないでいる。気に掛かる。「留守中は子供のことが常に―・っている」
    • 人の厚意にすがる。
      「ただかばかりの御―・りてなむ多くの人々年を経ける」〈・初音〉
  1. 心に垣をせよ
    • 油断をしないで用心せよ。用心を怠ることのないようにといういましめ。
  1. 心に掛ける
    • 心にとどめる。念頭におく。「いつも―・けていただき感謝しています」
    • 目をかける。懸想(けそう)する。
      「天武の―・けさせ給へば、清み原にめされて」〈胆大小心録
    • 心にまかせる。思いのままにする。
      「はばかり給ふ事なくて、…ただ御―・けてもてなし給ふべくぞ」〈・若菜上〉
  1. 心に笠着て暮らせ
    • 《笠をかぶると上が見えないところから》高望みしないで分相応に暮らせ。
  1. 心に適う
    • 気に入る。満足に思う。「お―・うように努力します」
    • 思いどおりになる。心のままになる。
      「命だに―・ふものならば何か別れの悲しからまし」〈古今・離別〉
  1. 心に刻む
    • 深く心に留めて忘れない。肝(きも)に銘じる。「師の言葉を―・む」
  1. 心に刺さる
  1. 心に染む
    • (「染む」が五(四)段活用の場合)気に入る。心にかなう。「―・まない結婚をすすめられる」
    • (「染む」が下二段活用の場合)深く心を寄せる。傾倒する。
      「皆人の―・むる桜花いくしほ年に色まさるらむ」〈千載・春上〉
  1. 心に付く
    • (「付く」が四段活用の場合)気に入る。心にかなう。
      「かたちはしもいと―・きて、つらき人の慰めにも見るわざしてむやと思ふ」〈・少女〉
    • (「付く」が下二段活用の場合)心を寄せる。関心をもつ。
      「この受領どものおもしろき家造り好むが、この宮の木立を―・けて」〈・蓬生〉
  1. 心に留める
    • 心にしっかり覚えておく。「恩師の言葉を―・める」
  1. 心に残る
    • 感動や印象などが、のちのちまで忘れられない。「―・る名場面の数々」
  1. 心に任せる
    • 自分の思う通りに行う。勝手気ままにふるまう。「―・せてどこへでも行く」
    • 自分の思い通りになる。
      「―・せたることのやうに、いと易きことにありなん、と答ふれば」〈宇治拾遺・一五〉
    • 相手の考えにまかせる。
      「さらばただ―・せよ。われは詠めともいはじ」〈・九九〉
  1. 心にもあらず
    • 自分の本心ではない。
      「ここにも―◦でかくまかるに」〈竹取
    • 気がついていない。思わず知らず。
      「いたう困(こう)じ給ひにければ、―◦ずうちまどろみ給ふ」〈・明石〉
  1. 心にもない
    • 本心ではない。不本意である。「―・いお世辞」「つい、―・く言い過ぎた」
    • 身に覚えのない。思いもよらない。「―・いことで責められる」
      「―・き事にうたがはれぬ」〈浮・織留・三〉
  1. 心は二つ身は一つ
    • あれもこれもと望むのだが、自分のからだは一つしかなく、思うにまかせない。
  1. 心は矢竹
    • 《「矢竹」は「弥猛」の当て字》心がますます激しく勇み立つこと。
      「―にはやれども、もう叶はぬ」〈浄・千本桜
  1. 心開く
    • 心が晴れ晴れする。
      「ひさかたの月夜(つくよ)を清み梅の花―・けて我(あ)が思へる君」〈・一六六一〉
  1. 心広く体胖なり
    • 《「大学」から》心にやましいことがなければ、それにつれて身体もまたのびやかである。
  1. 心隔つ
    • 心が打ち解けない。
      「人の―・つべくも物し給はぬ人ざまなれば」〈・胡蝶〉
  1. 心惑う
    • とまどう。当惑する。
      「泣きて伏せれば、―・ひぬ」〈竹取
  1. 心咽す
    • 悲しみで胸がいっぱいになる。
      「我妹子(わぎもこ)が植ゑし梅の木見るごとに―・せつつ涙し流る」〈・四五三〉
  1. 心も心ならず
    • 心が落ち着かず、気が気でない。
      「内の人々は、まして―◦ずあわたたしく」〈増鏡・北野の雪〉
  1. 心焼く
    • (「焼く」が四段活用の場合)胸を焦がす。心を悲しみもだえさせる。
      「冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかも我(あ)が―・く」〈・一三三六〉
    • (「焼く」が下二段活用の場合)思い焦がれる。
      「人に逢はむつきのなきには思ひおきて胸走り火に―・けをり」〈古今・雑体〉
  1. 心病む
    • 思い悩む。苦にする。
      「人知れぬわが通ひ路の…と詠めりければ、いといたう―・みけり」〈伊勢・五〉
  1. 心より
    • 自分の心がもとで。
      「秋はただ―おく夕露を袖のほかとも思ひけるかな」〈新古今・秋上〉
    • 心の底から。心から。「―お礼申し上げます」
  1. 心別く
    • (「別く」が四段活用の場合)心の中で、複数のものごとを区別して扱う。また、愛情を他にも及ぼす。
      「げに川風も―・かぬさまに吹き通ふ物の音ども」〈・椎本〉
    • (「別く」が下二段活用の場合)に同じ。
      「ただ今は式部卿宮の御娘より外(ほか)に―・け給ふ方もなかなり」〈・蓬生〉
  1. 心を合わせる
    • 大ぜいが心を一つにして協力する。「―・せて仕事に取り組む」
  1. 心を致す
    • 心を尽くす。真心を込める。「政治家として―・すべきことの第一は誠実である」
  1. 心を痛める
    • 心をなやます。心を悲しませる。「息子の勉強嫌いに―・める」
  1. 心を一にする
    • 多くの人が心を合わせる。「全員の―◦して試合にのぞむ」
  1. 心を入れ替える
    • 今までの態度や考え方がまちがいであったことに気づいて改める。改心する。「―・えて一から出直す」
  1. 心を動かす
    • 感動する。心を打たれる。「熱演に―・される」
    • 興味をさそわれる。「近ごろは株式に―・している」
    • 気持ちが落ち着かなくなる。心を乱す。
      「絵にかける女(をうな)を見て、いたづらに―・すがごとし」〈古今・仮名序〉
  1. 心を打つ
    • 強く感動させる。「聴衆の―・つ講演」
  1. 心を奪う
    • おもしろさや、すばらしさなどで、人の心をすっかり引きつける。「名画に―・われる」
  1. 心を置く
    • 気を遣う。遠慮する。「―・くことなくお話しください」
    • 打ち解けないで、心に隔てを置く。
      「―・かれ、うるさき者に思はれてぞありけるほどに」〈今昔・二五・四〉
  1. 心を起こす
    • 心を励ます。発奮する。
      「いといみじく心苦しければ、―・して祈り聞こゆ」〈・若菜下〉
    • 求道の心を起こす。発心(ほっしん)する。
      「―・して、やがて頭(かしら)おろして」〈今鏡・九〉
  1. 心を躍らせる
    • 喜びや楽しい期待などのために心をわくわくさせる。「―・せて入学式に臨む」
  1. 心を鬼にする
    • かわいそうだと思いながら、厳しい態度をとる。「子供の将来のために―◦してしかる」
  1. 心を傾ける
    • 心を集中させる。心を注ぐ。「地域の発展に―・ける」
    • 心を寄せる。「熱心な説得に―・ける」
  1. 心を通わす
    • 互いに心が通じ合う。気脈を通じる。心を通わせる。「―・す学生時代からの友人」
  1. 心を交わす
    • 互いに心を通わせる。思い合う。「かねてから―・していた仲」
  1. 心を砕く
    • いろいろと気を遣う。心配する。「育児に―・く」
  1. 心を配る
    • 気をつける。配慮する。気をくばる。「失礼がないように―・る」
  1. 心を汲む
    • 他人の心の中を思いやる。気持ちを察する。「―・んで静かに見守る」
  1. 心を籠める
    • 思いやりの気持ちで心の中をいっぱいにする。真心をこめる。「―・めて応援する」
  1. 心を使う
    • 気を配る。心配する。心遣いをする。「来客への応対に―・う」
  1. 心を掴む
    • 人の気持を引きつける。「有権者の―・む演説」
  1. 心を尽くす
    • 心の底から思ってする。できる限りのことをする。「―・した看病」
  1. 心を留める
    • 気をつける。注意する。「道端の花にふと―・める」
    • 愛着をもつ。気に入る。
      「松はゆたかに竹すなほなるやうにと―・め、手をしめて教ゆるは恋の手習ひ」〈浮・御前義経記・一〉
  1. 心を捉える
    • 人の気持ちを自分の方へ引きつける。「生徒の―・えた授業」
  1. 心を取る
    • 人の気持ちにとりいる。機嫌をとる。
      「大和撫子(やまとなでしこ)をばさしおきて、まづ塵(ちり)をだに、など親の―・る」〈・帚木〉
  1. 心を引く
    • 人が興味を起こすようにする。気を引く。「若者の―・くイベント」
    • 気持ちを試そうとする。「なにげない話で相手の―・いてみる」
  1. 心を開く
    • 本心を明らかにする。心の奥底をうちあける。「―・いて語り尽くす」
    • 親しい気持ちになる。うちとける。「あたたかい言葉に―・く」
  1. 心を用いる
    • いろいろ注意する。配慮する。「来客のもてなしに―・いる」
  1. 心を以て心に伝う
  1. 心を遣る
    • 心の憂さを晴らす。気晴らしをする。
      「花盛り、紅葉盛りなどにものし給ひて、心やり給ふ所あり」〈宇津保・春日詣〉
    • 得意になる。思うままに事をする。
      「わが心得たる事ばかりを己(おの)がじし―・りて」〈・帚木〉
    • 心をその方にやる。思いをはせる。
      「旅の空を思ひおこせて詠まれたるにこそはと、―・りて」〈十六夜日記
  1. 心を許す
    • 気を許す。また、うちとける。「彼に―・したのがまちがいだった」「互いに―・した間柄」
  1. 心を寄せる
    • 思いをかける。好意をいだく。「級友の一人にひそかに―・せる」
    • 関心をもつ。熱中する。傾倒する。「音楽に―・せる」
  1. こころのじゅんび【心の準備】
    • これから起こりうる事態を予想し、それを受け止める気持ちをもっておくこと。心構え。心用意。
  1. こころのノート【心のノート】
    • 文部科学省が平成14年(2002)より全国配布した、小中学校向けの道徳教材。生命の大切さや自律精神、社会規範などについて考えるための本。一時中断・再配布を経て平成25年(2013)「私たちの道徳」に全面改訂。