こと‐ば【言葉/詞/辞】

  1. 人が声に出して言ったり文字に書いて表したりする、意味のある表現。言うこと。「友人の―を信じる」
  1. 音声や文字によって人の感情・思想を伝える表現法。言語。「日本の―をローマ字で書く」
  1. 文の構成要素をなす部分。単語。また、語句。「―が豊富だ」「一々の―を吟味して話す」
  1. 言い方。口のきき方。口ぶり。言葉遣い。「荒い―」「―に注意しなさい」
  1. 必ずしも事実でないこと。言葉のあや。
    • 「塵 (ちり) を結んでと言うたは、―でござる」〈狂言記・箕被〉
  1. (詞)謡い物語り物の中で、節をつけない非旋律的な箇所。
  1. (詞)物語・小説などの中で、会話の部分。
  1. (詞)歌集などで、散文で書かれた部分。
  1. [補説] 
    2014年6月に実施した「あなたの言葉を辞書に載せよう。2014」キャンペーンでの「言葉」への投稿から選ばれた優秀作品。

    ◆感情または思考を形に表す手段。
    タカノリさんの作品

    ◆いつも想いより後から出てくるもの。
    なつこさんの作品

    ◆嘘を真実に、真実を嘘に変化させることができる道具。
    俺の空Rさんの作品

    ◆口から発するもの。文字として綴るもの。心に刻むもの。
    月のしずくさんの作品

    ◆一度発すると責任がつきまとうもの。発した言葉には責任を持つこと。良くも悪くも相手の心に残るもの。
    yaaaaさんの作品

    ◆音にすれば思いを伝えられ、視界に入れれば考えが生まれ、飲み込めば大人になるもの。
    kei_koさんの作品

    ◆読み、書き、話すことで世界中の人とコミュニケーションがとれる人間の進化の過程で得たツール。
    ペラペラさんの作品

    ◆見ず知らずの他人の一言で、人生が救われる。たった一行の文字で、考え方が生まれ変わる。
    REINAさんの作品

    ◆ときどきナイフ、ときどき包帯。
    あるとママさんの作品
  1. 言葉が過ぎる
    • 言うべきでないことまで言う。
  1. 言葉が尖る
    • 言葉の調子がとげとげしくなる。
  1. 言葉尻を捉える
    • 相手のささいな言いそこないにつけ込んで、攻撃したり批判したりする。「―・えて反論する」
  1. 言葉涼し
    • ものの言い方がいさぎよい。言い方がきっぱりしている。
  1. 言葉なお耳に在り
    • 《「春秋左伝」文公七年から》以前聞いた言葉が、今でも鮮やかに耳に残っている。
  1. 言葉なし
    • なんと言ってよいかわからない。言いわけの言葉に窮する。
      「我が怠り思ひ知られて―・き心地するに」〈徒然・三六〉
  1. 言葉に甘える
    • 相手の親切な申し出をそのまま受け入れる。多く、「お言葉に甘えて…」の形で用いる。「お―・えて先に帰らせていただきます」
  1. 言葉に余る
    • 言葉では言い尽くせない。言葉では表せない。「感謝の気持ちは―・るほどです」
  1. 言葉に花が咲く
    • 話が弾む。
      「ことばに花も咲きて声だかに笑うようにもなれば」〈一葉・花ごもり〉
    • 話が弾みすぎて、けんか同然になる。
  1. 言葉に花を咲かす
    • 言葉巧みに話す。言葉を飾る。
      「一々に―・せ理(ことわり)に玉を連ねて答へける」〈太平記・一七〉
  1. 言葉の先を折る
    • 口出しをして、人の話をさえぎる。
      「御用意よくば早お立ちと、申す言葉の先折って、輝国殿、何おっしゃる」〈浄・手習鑑
  1. 言葉の下から
    • 言い終わるか終わらないうち。言下に。「謝る―もう怒らせるようなことを言う」
  1. 言葉は国の手形
    • 言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った国を表す。
  1. 言葉は心の使い
    • 心に思っていることは自然と言葉にあらわれるということ。
      「―と申せば、これらの人の胸のうち、つたなくさわがしくこそ覚え侍れ」〈ささめごと
  1. 言葉は立居を表す
    • 《「立居」は、日常の動作》話し方に、その人の人格・性行までもが表れる。
  1. 言葉は身の文
    • 《「春秋左伝」僖公二四年から》言葉はその人の品位を表すということ。
  1. 言葉を返す
    • 返事をする。「―・す間もない」
    • 相手の言うことに従わず、口答えをする。「お―・すようですが」
  1. 言葉を掛ける
    • かるく話しかける。また、それと意識して話しかける。「ねぎらいの―・ける」「―・けるタイミングを失う」
  1. 言葉を飾る
    • 巧みな言葉遣いをする。特に、巧みな言い回しで偽りを言う。
  1. 言葉を交わす
    • 互いに話し合う。ちょっと話をする。「初めて彼女と―・した」
  1. 言葉を下ぐ
    • へりくだった言葉遣いをする。言葉を低くする。
      「家来ともいはん武士(もののふ)に手をさげ―・げ髪の」〈浄・関八州繋馬〉
  1. 言葉を番う
    • 口約束する。口約する。契る。
      「―・うた、諍(あらが)ふなと言ひ捨てて引き返す」〈浄・傾城酒呑童子〉
  1. 言葉を尽くす
    • ありったけの言葉を使って、さまざまに言う。「―・して説得に当たる」
  1. 言葉を濁す
    • はっきり言わないで、あいまいに言う。「―・して本心を明かさない」
    • [補説]文化庁が発表した平成17年度「国語に関する世論調査」では、本来の言い方とされる「言葉を濁す」を使う人が66.9パーセント、本来の言い方ではない「を濁す」を使う人が27.6パーセントという結果が出ている。
  1. 言葉を残す
    • のちのちのために言っておく。「斯道(しどう)の先達(せんだつ)が―・している」
    • 言うべきことを、全部言わないでおく。きっぱりと言いきらない。「―・さず洗いざらいぶちまける」
  1. 言葉を呑む
    • 感動や驚きのために、また、相手の気持ちを察して、言おうとしたことが言えなくなる。「相手のあまりの変わりように―・む」
  1. 言葉を挟む
    • 人の話の途中で口をきく。口出しをする。ことばをさしはさむ。「横から―・む」
  1. 言葉を卑くする
    • へりくだって物を言う。「―◦してお願いにあがる」
  1. ことばあそび【言葉遊び】
    • 言語の発音や意味を利用した遊び。早口言葉・なぞなぞ・尻取り・洒落(しゃれ)・はさみ言葉・さかさ言葉など。
  1. ことばあらそい【言葉争い】
    • 口げんか。口論。言い争い。
  1. ことばがえし【言葉返し】
    • 人の言葉に従わないで言い返すこと。口答え。
      「―はついしか為(し)ませんかったけれど、物も言わず物を食べず」〈一葉・この子〉
  1. ことばがき【詞書(き)/言葉書(き)】
    • 和歌や俳句の前書きとして、その作品の動機・主題・成立事情などを記したもの。万葉集のように、漢文で書かれたものは題詞(だいし)という。
    • 絵巻物の絵に添えられた説明文。
    • 絵本などで、画中の人物の会話文。
  1. ことばかず【言葉数】
    • 語数。「―の多い辞書」
    • 口かず。「―の少ない人」
  1. ことばがたき【言葉敵】
    • 話し相手。互いにへらず口をたたき合う相手。
      「三好は忽ち総攻撃に会ったが、故意(わざ)と―にはならず」〈里見弴多情仏心
  1. ことばじち【言葉質】
    • 人の言ったことを、のちの証拠として取っておくこと。また、その言葉。言質(げんち)。「―を取る」
  1. ことばじり【言葉尻/言葉後】
    • 言葉の終わりの部分。語尾。「―を濁す」
    • 他人の言いそこなった部分。失言の箇所。「―をとらえる」
  1. ことばずくな【言葉少な】
    • [形動][文][ナリ]控えめで、多くしゃべらないさま。寡言。「―に語る」
  1. ことばたがえ【言葉違え】
    • 言いちがい。失言。
    • 約束の言葉にたがうこと。
    • 言い争い。口げんか。
  1. ことばだたかい【言葉戦い】
    • 言い争うこと。言い合い。口論。
      「もう―は無益と」〈二葉亭其面影
    • 戦場などで、まず、互いに言葉で相手をやりこめようとすること。
      「その後は互ひに―とまりにけり」〈平家・一一〉
  1. ことばづかい【言葉遣い】
    • 物の言い方。言葉の使いぶり。「―が悪い」「丁寧な―」
  1. ことばつき【言葉付き】
    • 話すときの、言葉の調子。物の言い方。「落ち着いた―」
  1. ことばづけ【詞付け】
  1. ことばづめ【言葉詰め】
    • 返答ができないほどに問いつめること。
      「さあ御契約は何と何とと―」〈浄・関八州繋馬〉
  1. ことばてん【言葉典/辞典】
  1. ことばとがめ【言葉咎め】
    • 相手の言葉じりをとらえてとがめること。
      「よう―をする。好かねえよう」〈滑・浮世風呂・二〉
  1. ことばのあや【言葉の綾】
    • 微妙な意味あいを表したり、事のついでに付け加えたりする、巧みな言葉の言い回し。「―でそう言ったまでだ」
  1. ことばのいずみ【言葉の泉】
    • 言葉が次から次へと限りなく出てくることを泉にたとえた語。
      「―も浅くなりにければ」〈栄花・駒競べの行幸〉
  1. ことばのうみ【言葉の海】
    • 言葉の数が多く、広大であることを海にたとえていう語。
  1. ことばのさき【言葉の先】
    • 言い出し、または、言い続けようとする言葉の出はな。「相手の言わんとした―を取る」
  1. ことばのサラダ【言葉のサラダ】
  1. ことばのすえ【言葉の末】
    • 口走ったちょっとした言葉。言葉じり。
      「常世が―、まことか偽りか知らんためなり」〈謡・鉢木
  1. ことばのその【言葉の園】
    • 言葉の数が豊かなことを庭園の草木の多いのにたとえた語。詩苑(しえん)
      「―に遊び、筆の海を汲みても」〈新古今・仮名序〉
  1. ことばのつゆ【言葉の露】
    • 言葉の美しいこと、また、はかないことを露にたとえていう語。
      「―のたまづさの、心の花も色添ひて」〈謡・井筒
    • 重陽の節句に作られた詩歌を、菊の露にちなんで露にたとえた語。
      「九重のとのへも匂ふ菊のえに―も光そへつつ」〈拾遺愚草・中〉
  1. ことばのはし【言葉の端】
    • 話の中のちょっとした言葉。言葉じり。「―から大体のようすは推察できる」
  1. ことばのはな【言葉の花】
    • 美しい言葉。華やかに飾った言葉。
      「なほざりの―のあらましを待つとせし間に春も暮れぬる」〈風雅・雑上〉
    • 和歌。
      「家々のもてあそびものとして、―残れる木のもともかたく」〈新古今・仮名序〉
  1. ことばのはやし【言葉の林】
    • 言葉の数が多いことを林にたとえた語。詞林。
      「―も老木になりて、花の思ひも忘れにけり」〈栄花・駒競べの行幸〉
  1. ことばのはり【言葉の針】
    • 言葉の中にこめられた悪意や敵意。
      「仁者を貶(さみ)する―」〈浄・浦島年代記〉
  1. ことばのひっぱなし【言葉の引っ放し】
    • 言葉のはしばし。
      「どこやら―、残る所が武士形気」〈浄・宵庚申
  1. ことばへん【言葉偏】
  1. ことばよせ【詞寄せ】
    • 連歌・俳諧で、詠作上必要な用語を集め、注釈を加えた作法書。
  1. ことばろん【言葉論】
    • 口げんか。口論。言葉争い。
      「夜前妻(め)ぢゃ者と―をいたしたれば」〈狂言記・貰聟〉

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