インセンティブ

  1. incentive
  2. 人や組織のモチベーションを誘引するもの。代表的なインセンティブとして、金銭的報償、社会的評価、自己実現の場の提供などがある。
  3. 金銭的報奨には、基本的な給与のほかに、個人の成果や部門・企業の業績が目標に対する達成度などの基準を満たした場合、それに応じて個人に支払われる「インセンティブ・システム」がある。具体的には、一定の基準に従って利益を配分するプロフィット・シェアリングや、自社株式を購入する権利を与えるストック・オプションなどがある。なお、日本企業で一般的な賞与(ボーナス)は、固定的な給与としての色合いが強い。賞与は企業業績による変動があるが、毎年ほぼ確実に一定レベル以上の額が支払われ、従業員にとって生活設計の一部になっているからだ。 金銭的報奨は、具体的・定量的で分かりやすいため、組織においてよく用いられる。これが不足すれば不満の原因となるが、あるレベルを超えるとモチベーションを高める効果が薄れる傾向もある。例えば、就職先を探す際に、一定額の収入を確保できれあば、給料の高さよりも仕事のやりがいをより重視することがある。 社会的評価は地位や権限、名誉などを指す。例えば、ある業務で高く評価されると、前向きな姿勢がさらに強まったりする。上司のちょっとした褒め言葉なども有効だ。さらに魅力あるリーダーや気心の知れた仲間の存在などの社会関係も、個人の安心感や余裕を生み、組織への帰属意識やコミットメントを引き出す。 自己実現の場とは、自分の理想像に近づくための機会や環境を指す。人は一般に、「自分はこうありたい」という理想像を持っており、それに近づくための場が与えられることにより、モチベーションが向上する。企業は経営理念や経営ビジョン、経営者の哲学などに対する共感を引き出したり、責任と権限の与え方や業務内容などで満足感や納得感を持たせたり、能力開発の機会を与えたりすることで、従業員に自己実現につながる場があるという意識を持たせることができる。