なっとう【納豆】<ダイズ加工食品>
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100gに含まれるおもな栄養素
たんぱく質:16.5g、パントテン酸:3.60mg、ビタミンB2:0.56mg、ビタミンK:870μg、カルシウム:90mg、鉄:3.3mg、亜鉛:1.9mg、マグネシウム:100mg、食物繊維:6.7g、エネルギー:200kcal、1食分の目安:1パック(50g)

栄養と働き

独特なにおいと粘り気が特徴の納豆(なっとう)は、日本を代表する朝ご飯メニューの1つ。ダイズを丸ごと食べられる数少ない加工食品でもあります。納豆には、大きくわけて「糸引き納豆」「五斗納豆」「寺納豆」の3種類があります。
「糸引き納豆」はダイズを蒸(む)して納豆菌を加えて発酵させたもので、いちばんポピュラーな納豆です。
「五斗納豆」は、糸引き納豆に、米麹(こめこうじ)・塩を加えて発酵させたもので、山形県米沢地方の郷土食。
「寺納豆」は、ダイズから麹をつくり、塩水中で数か月熟成させて乾燥したもので、塩辛(しおから)納豆とも呼ばれています。

栄養成分としての働き

いずれにせよ納豆は、その栄養価がダイズを上回っており、いまや「機能性食品」として注目されています。

美容に不可欠なビタミンB2、腸内環境をととのえる食物繊維が豊富

納豆に含まれている成分としては、たんぱく質脂質カルシウムなどダイズとほぼ同じですが、それらのほかに、ダイズには少ないビタミンB2を非常に多く含んでいるのが特徴です。
ビタミンB2は、ダイズ100g中に0.3mgですが、納豆には0.56mg含まれています。
ビタミンB2は、脂肪の代謝に欠かせないビタミンで、脂肪太りを防いでくれます。血液中の余分な脂肪も取り除くので、動脈硬化や心筋梗塞(しんきんこうそく)を予防する働きもあります。
B2は肌のトラブルや疲れ目、口内炎(こうないえん)、疲労回復、肝機能の向上にも有効です。
また納豆には、ダイズがそうであるように、食物繊維が豊富に含まれています。
加えて食物繊維と同じ働きをもつたんぱく質の一種、ポリグルタミン酸という物質を含んでいます。腸内で吸収されることなく、食物繊維と共同で作用し、便秘(べんぴ)の予防・解消に役立ちます。

納豆菌がつくりだす有用物が、脳梗塞や骨粗鬆症に効果大

納豆特有の成分として注目されているのがナットウキナーゼです。これは、ダイズを納豆菌で発酵させることによって生まれる酵素で、納豆以外の食品にはないものです。
ナットウキナーゼは、心筋梗塞や脳梗塞(のうこうそく)を引き起こす要因とされている血栓(けっせん)(血管の中にできる血のかたまり)を溶かす作用があることが確認されています。現在、病院では血栓溶解剤(けっせんようかいざい)として「ウロキナーゼ」が使用されていますが、ナットウキナーゼは、それとほぼ同様の血栓溶解効果があるといいます。
納豆菌がつくりだす有用物には、ほかにビタミンK2があります。K2はおもに発酵食品に含まれている成分で、野菜に含まれるK1より効率よくカルシウムといっしょに働き、骨を丈夫にする効果を高めます。納豆には、他の発酵食品の数百倍ものK2が含まれているといいます。
抗菌作用のあるジピコリン酸も納豆菌がつくりだす物質です。これは納豆菌に含まれるたんぱく質分解酵素などと共同してO(オー)―157などの病原性大腸菌の増殖を抑える働きがあることも確認されています。ちなみに、ジピコリン酸は、納豆100g中に、多い場合で20mg以上含まれているといわれます。

ぼけ防止、抗酸化作用、高血圧予防などにも効果あり

納豆菌そのものの働きとしては、腸に入って腸内のビフィズス菌などの善玉菌を活気づけ、腸内環境を良好にすることがあげられます。
さらに納豆は、ぼけ防止、記憶力の向上にも役立つ食品です。
納豆はダイズ加工食品のなかでも、リン脂質の一種であるレシチンを多く含んでいます。
レシチンは腸で吸収され、血中のコリン濃度を引き上げて脳内でアセチルコリンという物質になります。この物質は、脳内の情報伝達物質の1つ。とくに記憶の形成に重要な役割をはたしています。レシチンをとることは、アセチルコリンの生成を活性化し、記憶力や集中力、学習能力を強化することにつながるというわけです。
また、納豆にはダイズたんぱく、リノール酸、サポニン、カリウムなど高血圧に効果があるといわれる成分を含んでいるので、血圧を下げる働きもあります。
加えて、体内の活性酸素を抑制するイソフラボン、ビタミンE、抗がん作用のあるセレンなどの成分によって発がん物質を抑制する効果も期待できます。

調理のポイント

納豆はご飯といっしょに食べることで相乗効果を発揮します。ご飯には、必須アミノ酸のうち、体内でたんぱく質を合成する働きをするリジンが少ないため、それを補う働きをもつ食品と組み合わせて食べるのが好ましいのです。それがダイズ加工品である納豆なのです。
また、納豆にはカロテンやビタミンCが含まれていないので、アサツキやネギ、ワケギなどを薬味に加えて食べると、それらの栄養成分を補うことができます。納豆特有の粘り気が苦手という人は、ダイコンおろしやレモン汁を加えるとおいしく食べられます。
朝ご飯メニューの1つとして定着している納豆ですが、血栓予防を考えるなら、夕食に食べたほうが効果がより期待できます。というのは、一般的に血液がかたまりやすいのは夜中から朝方にかけての時間帯で、心筋梗塞の発作(ほっさ)が起こりやすいのもこの時間帯だからです。

注意すべきこと

納豆は、さまざまな効果が期待できる優秀な食品といえますが、摂取するにあたっては、注意が必要な人もいます。
それは、脳梗塞や心筋梗塞があって抗凝血薬のワーファリンという薬を服用している人です。納豆のビタミンKが、薬の効果を妨げてしまうので、十分注意しましょう。

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