~といい…といい/~といわず…といわず/~にしろ…にしろ/~につけ…につけ

関連語
~にしても…にしても
~にせよ…にせよ
  1. [共通する意味]
      ★複数の事柄の例示を表わす。
  1. [使い方]
    • 〔~といい…といい〕
      ▽(1)色白の肌といい、茶色がかった瞳といい、母親そっくりだ
      ▽(2)給料が安いことといい、転勤があることといい、私の希望にはちょっと合いません
    • 〔~といわず…といわず〕
      ▽たんすといわず押し入れといわず、部屋中いたる所が荒らされていた
      ▽原子爆弾は、人といわず建物といわず、すべてのものを一瞬のうちに灰にしてしまう
    • 〔~にしろ…にしろ〕
      ▽(1)若者にしろ老人にしろ平和な社会を求める気持ちは同じだ
      ▽(2)出かけるにしろ出かけないにしろ、顔ぐらいはちゃんと洗いなさい
    • 〔~につけ…につけ〕
      ▽良きにつけ(あ)しきにつけ言葉は移り変わっている
      ▽被災地の惨状を見るにつけ聞くにつけ、地震の恐ろしさを痛感せずにはいられない
  1. [使い分け]
    • 【1】「XといいYといい」「XといわずYといわず」は、XもYも、XだってYだって、の意味で、複数の事柄を並列させて例示するもので、それ以外の事柄の存在を暗にほのめかす意味合いがある。「といい」の方はXYを取り出す意識が強いのに対して、「といわず」は、XYだけを取り出すことができないほど、全体がある一定の状態にあることを意味している。表例(1)では、「といい」は、手足のいたる所に引っかき傷があることを、「といわず」は、手足に限らず全身いたる所に引っかき傷があることを意味している。
    • 【2】「といい」は、長い語句や「…すること」でしめくくった表現の場合にも使うことができるが(例文(2))、「といわず」はそのような場合には使いにくい。
    • 【3】「XにしろYにしろ」は、XもYも、Xの場合もYの場合も、の意味で、XYを含めた同類のすべてのものにもあてはまることを暗示する表現である。「といい」「といわず」が名詞しか受けないのに対し、「にしろ」は用言も自由に受けられる(表例(2))。また、例文(2)、表例(3)のように、例示すべき事柄が「X」か「Xでない」かの二つしかなく、現実は二者択一的に起こるといった場合にも使われる。さらにこの用法の発展として、「X」と「Xでない」状況とを一括して扱う言葉(「いずれ」「どちら」など)を受けることも可能である。表例(3)の例をもとにすると、「採用・不採用いずれにしろ、結果は文書で通知する」という言い方ができる。この場合は「にしろ」は一つでよい。
    • 【4】「XにつけYにつけ」は、Xの場合もYの場合も、Xに関してもYに関しても、の意味で、対(つい)になるような語句を並列させて例示する。「採用・不採用」程度の一般的な語句は受けず、例文や「嬉しいにつけ、悲しいにつけ…」など慣用的な表現が多い。
  1. [関連語]
    • (~にしても…にしても) 「~にしろ…にしろ」と同じ。「あなたにしてもにしてもまず新しい環境になじむことから始めなければなりません」
    • (~にせよ…にせよ) 「~にしろ…にしろ」と同じだが、多少文語的な言い方。「賛成したにせよ、反対したにせよ、天下の大勢(たいせい)に影響はなかっただろう」
  1. [対比表]
    ①手…足…引っかき傷だらけだ②手紙を書く…論文を書く…ワープロだ③採用…不採用…結果は文書で通知する雨…風…息子のことばかり心配する
    ~といい…といい
    ~といわず…といわず
    ~にしろ…にしろ
    ~につけ…につけ
  1. [分類コード]