しぬ・ぶ【偲ぶ】
[動バ四] 1 《「しの(偲)ぶ」の音変化。上代は「しぬふ」》「しの(偲)ぶ1」に同じ。「瓜食(は)めば子ども思ほゆ栗食めばまして—・はゆ」〈万・八〇二〉 2 《江戸時代に万葉仮名の「の」の読...
しのは◦ゆ【偲はゆ】
[連語]《動詞「しの(偲)ふ」の未然形+自発の助動詞「ゆ」》しのばれる。自然に思い出される。しぬはゆ。「大伴(おほとも)の高師(たかし)の浜の松が根を枕(まくら)き寝(ぬ)れど家し—◦ゆ」〈万・六六〉
しのば・し【偲ばし】
[形シク]《動詞「しの(偲)ぶ」の形容詞化》したわしい。忘れがたい。「言の葉のもし世にちらば—・しき昔の名こそとめまほしけれ」〈右京大夫集〉
しの・ふ【偲ふ】
[動ハ四]⇒しのぶ(偲ぶ)
しの・ぶ【偲ぶ】
《上代は「しのふ」で、ハ行四段活用。平安時代になって、「忍ぶ」(本来は上二段活用)と混同して「しのぶ」となり、上二段にも活用》 [動バ五(四)] 1 過ぎ去った物事や遠く離れている人・所などを...