
「official」(正式の)
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米『タイム』誌のアジア特派員、マイケル・シューマン記者も、同じような既視感を感じている様子です。「中国は日本的な未来に直面しているのだろうか」という見出しで、記者は「台頭する東を代表する第一のシンボルとして、中国は日本に取って代わった」ことよりも、「かつてイケイケどんどん時代の日本が世界の経済大国ランキングを駆け上がるために使ったのと似たような政策や慣行を、今の中国も使っていることの方が、興味深い」と書いています。
記事いわく、日本も中国も、経済の急成長と産業の発達を促すために「政府規制と自由な経済活動を組み合わせた『国家資本主義』の国だ」と。日本は19世紀からずっと、官僚たちが優先的に保護支援する業界を選び、そこに資金を注入するよう金融業界を指導した国だと。内需を犠牲にしてでも輸出を伸ばして巨額の経常黒字を蓄積し、そのためには為替を不当に円安に抑えていたと。これと同じことを今の中国もやっているし、かつて「日本式」が欧米で絶賛されたように今また中国方式を奨励する欧米識者はたくさんいる。しかし日本の例が示すようにこの統制と自由経済を組み合わせた国家資本主義にはメリットだけでなく、欠点も危険もあると。政府の介入や規制が主導する、コネ重視の経済運営は結局のところ、信用リスクを考慮しない不透明で安易な過剰投資につながり、高い経済成長率の維持に汲々とする官僚たちのせいで不動産バブルが生まれ、弾け、そして「ゾンビ」のような死に体企業が死屍累々と残ったのだと。
「日本経済の奇跡を突き動かしたシステムそのものが結局、日本経済をダメにした。ゆえに中国が直面する大問題はこれだ。日本の国家資本主義は失敗したが、中国版は成功するのか? 中国は日本の二の舞を避けられるのか?」と、シューマン記者は書きます。
その一方で記事も指摘するように、中国は日本とは違うのかもしれません。中国の膨大な国内市場は拡大する経済のあらゆる衝撃をも吸収できるかもしれません。危機を懸念する中国政府は積極的に内需拡大を奨励していて、それは奏功するのかもしれません。
「日本の経済テクニックを使って日本を追い越した今、中国は日本が後れを取った理由から学ぶべきだ」というのが記事の結論です。
世界経済の安定のためにも、ぜひお願いします。そしてせめて日本並みには国民ひとりひとりの生活レベルを上げて、自由で民主的で豊かで穏やかな暮らしを国中で実現してください。生活実感のない中国に対して、私はこんな無責任な物言いしかできませんが。
余談ですが、エジプト情勢をTwitterで注視していたらこんなジョークが流れてきました。「メソポタミア、エジプトに次いで、ローマでも独裁者が倒されようとしている。残る古代文明はどこだろう?」。
執筆者:加藤祐子 東京生まれ。シブがき隊と同い年。8歳からニューヨーク英語を話すも、「ビートルズ」と「モンティ・パイソン」の洗礼を受け、イギリス英語も体得。怪しい関西弁も少しできる。全国紙社会部と経済部、国際機関本部を経て、CNN日本語版サイト「CNN.co.jp」で 2000年と2004年米大統領選の日本語報道を担当。2006年2月よりgooニュース編集者。フィナンシャル・タイムズ翻訳も担当。英語屋のニュース屋。最新の訳書に「策謀家チェイニー 副大統領が創った『ブッシュのアメリカ』」(朝日新聞出版)。
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