この辞典は、意味の似ている類語を一括した複数の言葉からなる類語グループが、解説の単位となっている。類語グループは全部で六千あり、のべ約二万五千の言葉を包含している。
類語グループは、人間に関するものから、人間の動作、性質、生活、外界の事物、自然の事象にいたるまでの、一〇の大分類、さらにこれらの大分類をそれぞれ二〇ずつに分けた中分類と、計二〇〇の分類の枠の中におさめられている。枠の中での類語グループは、近い意味をもつグループが隣り合うように配列した。→分類一覧参照
大分類、中分類、類語グループと段階を追った分類をコード化した数字を、各類語グループに付与した。
分類コードは、五桁の数字から成り、それぞれの数字の表わす意味は、以下の通りである。
(1)一桁目の0~9の数字…大分類
(2)二・三桁目の01~20の数字…中分類
(3)ハイフン(-)以下の二桁の数字…グループの番号
なお、助詞・助動詞およびその複合形のグループに関しては、999という上位分類コードと下位のグループ番号とを付けて、一括して示した。→助詞・助動詞の解説
類語グループを構成する語を一括して掲げ、見出しとした。語と語の境にはスラッシュ(/)をおいた。
類語グループの各語と意味の上で関連の深い語がある場合、それを関連語と名付け、[関連語]の記号の後に示した。
意味の似ている語が特になく、類語グループを構成しない場合には、単独で見出しとし、固有の分類コードを付与した。
見出しの表記は、標準的な表記にとらわれず、語の弁別が容易となるように当てられる漢字を取り込んだかたちを表記としたものも多い。漢字には、すべてわきに読みがなをつけた。
類語グループを構成する各語に共通する意味、すなわちグループ内の各語をまとめるよりどころとなった意味を[共通する意味]の欄に記述した。
意味記述はごく概括的なものであるが、それに相当する英語表現を[英]として添えた場合もある。→意味欄で示した英語について
類語グループを構成する各語の、共通する意味での用法が明らかになるように典型的な例文や複合語例を[使い方の例]の欄に示した。
例文や複合語は、〔 〕内に入れて示された各語の後にスラッシュ(/)印で括って列挙した。
例文中の見出し語にあたる部分は、ゴシック体の活字で示した。その際、表記は必ずしも見出しの表記にはよらず、現在一般に通用していると思われる標準的な表記によった。
例文に説明を要するような場合は、(= )の中に示した。
品詞の注記を、例文等に先立って〔 〕でくくった語の後に、次のように略したかたちで示した。
類語グループを構成する各語と、それらの語を含む共通の例文を組み合わせて、その可否を示すことによって、類語の用いられ方の差異が対比してとらえられるように工夫した表を設けた。
表内で、組み合わせの可否の判断を、○ △ - で示した。○は抵抗なく用いられること、△は用いることもできるが避けた方が無難と考えられること、-は不適当と思われることを表わしている。これらの判断は、男女、年齢、経歴等、相当の配慮をした集団によっておこなった。
ここで示された例文は、あくまでも各語に共通する意味についてのものに限っていて、他の意味がかかわる例文は原則として比較の対象とはしていない。
共通する意味を越えてなお存在する各語の意味の差や用法の違いなどを[それぞれの意味と使い分け]の欄で解説した。ただし、グループ内のすべての語について解説を施したわけではなく、使い分けが微妙であったり、特記する事柄があったりする場合に、それらを箇条書きで示した。また、意味や用法に大きな差がないグループでは、この欄を省略した場合もある。
上の欄で、必要に応じてその語のもつ他の意味や用法に触れた場合がある。
見出しの類語グループに付記した関連語については、類語グループ一連の記述の後に[関連語]の欄を設けて解説した。
見出し語は( )でくくり、各語について簡単な意味を記述し、また例文を「 」に入れて示した。
意味のきわめて近いものは、見出し語を( )内に併記して、一括して解説した場合もある。
項目によっては、例文だけを示し、語釈を省略したものもある。
各語の品詞注記を見出し語の後に添えた。注記の仕方は、使い方の例の欄の注記方法(三‐5)に準じた。
◇以下に、補足しておきたい、さまざまな説明を記述した。
単独で見出しとした語については、[意味]欄と[使い方の例]の欄を設けて解説した。英語表現の付記や、例文の示し方、品詞注記の仕方等については、類語グループの場合に準じた。
単独語ではあるが、関連語を付け加えたものもある。この場合の単独語の解説の仕方は類語グループにおける関連語に準じた。
必要に応じて解説の末尾に反対語を示した。各語に共通する反対語を示す場合は、その反対語だけを[反対語]の欄に挙げた。また、個別の語に対応する反対語を示す場合は、個別の語とその反対語とを⇔で対応させて示した。
関連語や単独見出しにおける反対語は、その意味記述の後に⇔を使って示した。
同一の語が複数の類語グループに入って出現している場合には、それぞれに[参照]の欄を設け、他のグループを指示した。
意味記述に続いて、必要に応じてそれに相当する英語表現を、[英]の記号以下に示した。
ここで示された英語は、類語グループの中心となる語にほぼ相当する英語表現で、類語グループを形成する日本語を理解する手がかりとなると同時に、近隣する類語グループの対比の目安となることを期待したものである。
[英]欄は、類語グループの大半の語に共通して対応する英語表現の場合には、[共通する意味]の欄に掲げた。ただし、個々の語に対応する英語表現を挙げた場合は、[それぞれの意味と使い分け]の欄の各語の解説の後においた。また、単独語の場合は、[意味]の欄の解説の後においた。
英語の品詞は、原則として見出しの品詞に合わせたが、別の品詞の語の方が英語表現としては一般的と思われるものについては、品詞を変えて示した。
名詞には原則として、冠詞を付けて示した。ただし、冠詞を付けなくても使われる名詞の場合、冠詞は省略した。
動詞は、to+Vの型で示した。
スペリングは米語スペリングで示した。
( )内は、それを省略してもよいことを示す。
〔 〕内の単語は、言い換えを示す。
日本語の意味を注記する必要のある場合は、( )内で付記した。
one'sは、主語と同じ人称を示し、a person'sは、主語と異なる人称を示す。
次の略号のもとに、その語の品詞、位相等を注記した。
必要に応じて、[使い方の例]の欄で示した複合語や慣用表現にも、対応する英語表現を挙げた。
本文の類語グループとは別に、助詞・助動詞およびその連接形約三八〇語をリストアップしたうえで、意味・用法の似ているものをくくって、七八のグループをつくった。
これらのグループは、本文の二〇〇の分類の枠とは別に、999という上位の分類コードをつけて、本文の最後に一括して掲げた。それぞれのグループには、01から78までの下位の番号を付け、近い意味用法をもつグループが隣り合うように配列した。
助詞、助動詞の別、あるいは、格助詞、副助詞、終助詞、接続助詞等の助詞の種類などは、特に必要がある場合以外は示さなかった。また、助動詞では活用型を示すことはしなかったが、用いられる活用の形は極力その例文で示すよう努めた。
この辞典では、意味の似ている語を一括した複数の言葉からなる類語グループを、一〇の大分類、それをさらに二〇の中分類に分け、計二〇〇分類の枠の中におさめた。
この「分類一覧」は、それらの大分類と中分類とを一括して示したもので、大分類とその下位の分類である中分類とを段ごとに分けて掲げた。
この辞典では、類語グループが解説の単位となっているが、それぞれのグループには、大分類を表わす数字に中分類を表わす数字を合わせた三桁の数字(例001, 920など)と、それぞれのグループを表わす二桁の数字からなる合計五桁の数字が、個別の分類コードとして付与されている。(例001‐01, 920‐08など)
助詞・助動詞およびその複合形のグループに関しては、これらの二〇〇の分類の枠とは別に、999という上位分類コードを付けて、一括して示した。