たいぜん-じじゃく【泰然自若】
落ち着いていてどんなことにも動じないさま。▽「泰然」は落ち着いて物事に動じないさま。「自若」は何に対してもあわてず、驚かず、落ち着いているさま。
ちしゃ-らくすい【知者楽水】
知恵のある賢い人は、水が流れるように才知を働かせ滞ることがないから、水を好んで楽しむということ。▽「知者」は知恵が豊かな人のこと。「知」は「智」とも書く。「知者ちしゃは水みずを楽たのしむ」と訓読する。
ちすう-れいひ【知崇礼卑】
本当の知者は知識を得れば得るほど、他人に対してはへりくだって、礼を尽くすものだということ。▽「知崇」は知能が高くなることで、それによって徳も高まること。「礼卑」は礼においてはへりくだるということで、それによって人に慕われるということ。「知ち崇たかく礼れい卑ひくし」と訓読する。
ちゅうつう-がいちょく【中通外直】
君子の心が広く、その行いはまっすぐなこと。▽「中通」は中に穴があいているさま。心に邪心のないたとえ。「外直」は外形がまっすぐなこと。ともに蓮はすの茎の形容。「中なか通つうじ外そと直なおし」と訓読する。
ちんぎょ-らくがん【沈魚落雁】
魚や雁がんも恥じらって、身を隠すほどの美人。▽もともとは『荘子そうじ』斉物論せいぶつろんに見える逸話で、人間の基準での美人を見ても魚や鳥は逃げるだけだという、価値の相対性を表した語。「落雁沈魚らくがんちんぎょ」ともいう。
てんか-むそう【天下無双】
天下に並ぶ者がいないほど、すぐれているさま。また、その人。▽「無双」は世に並ぶものがないさま。「下」は「が」、「無」は「ぶ」とも読む。
てんし-こくしょく【天姿国色】
生まれつきの絶世の美人のこと。▽「天姿」は生まれつきの姿、天から賦与された美しい姿。「国色」は国中で一番の美人。
とくこう-ぼうじゅう【徳高望重】
人徳が高く、人々からの信望が厚いこと。▽「望重」は人望が厚いこと。
とつげん-びんこう【訥言敏行】
徳のある人は、口数は少なく、行動に敏速であるものだということ。▽「訥言」は口べたの意。「敏行」は行いを敏速にすること。「言げんに訥とつにして行おこないに敏びんなり」と訓読する。