あいあい-ふぼ【哀哀父母】
子を生み育てて苦労を重ねてくれた父母。苦労を重ねて死んだ父母の死と、その恩に報いることができなかったことを悲しみ嘆き、親を慕う情を表した語。▽「哀哀」は悲しむさま。「哀哀あいあいたる父母ふぼ」とも読む。
あいき-こつりつ【哀毀骨立】
悲しみのあまりやせ細り、骨ばかりになること。父母の死などで非常に悲しむことの形容。▽「哀毀」は悲しみのあまりからだをこわす、また、やせ細る意。「骨立」はやせて骨ばかりになる意。骨だけでからだを支えるほど肉が落ちて、骨と皮ばかりになる意。
あんのん-ぶじ【安穏無事】
変事もなく、穏やかで安らかなさま。社会や暮らしなどの穏やかな様子をいう。▽「安穏」は穏やかな様子。「穏」は「おん」とも読む。
いちろ-へいあん【一路平安】
旅立つ人の道中の無事を祈っていう語。「道中ご無事で」の意。▽「平安」は無事で穏やかなこと。平穏無事なこと。
えんねん-てんじゅ【延年転寿】
ますます長生きすること。安楽に長命を保つこと。長寿を祈り祝う語。▽もと仏教語で、修行や仏の加護によって寿命を延ばすこと。「転」はますますの意。
かいか-じしん【改過自新】
自分の過ちを改めて、新たに再出発すること。過ちを改めて心を入れかえること。▽「改過」は過ちを改めること。「自新」は自分で態度や心などを一新する意。「過あやまちを改あらため自みずから新あらたにす」と訓読する。
かいろう-どうけつ【偕老同穴】
夫婦が仲むつまじく添い遂げること。夫婦の契りがかたく仲むつまじいたとえ。夫婦がともにむつまじく年を重ね、死後は同じ墓に葬られる意から。▽「偕」はともにの意。「穴」は墓の穴の意。
くんし-ばんねん【君子万年】
君子は長寿であること。長寿を祈る語としても用いられる。▽「君子」は教養や徳の高い立派な人。人格者。「万年」は一万年で、長い年月。「万」は「まん」とも読む。
げっか-ひょうじん【月下氷人】
縁結びの神。転じて、男女の縁の仲立ちをする人。仲人なこうど。媒酌人。▽略して「氷人」ともいう。
しんき-いってん【心機一転】
ある動機をきっかけとして、すっかり気持ちがよい方向に変わること。また、あることをきっかけに、すっかり気持ちや心をよいほうに入れかえること。▽「心機」は心の働き・心のはずみ・気持ち。「一転」はまったく変わる、がらりと変わること。
せいうんの-こころざし【青雲之志】
徳を磨いて、立派な人物になろうとする心。また、功名を立て立身出世をしようとする心。▽「青雲」は雲の上の青い空を意味し、高位・高官、立身出世のことをいう。
せんしゅう-ばんざい【千秋万歳】
歳月の非常に長いこと。また、長寿を祝う言葉。▽「千」「万」は数の非常に多いことを示す。「秋」「歳」はともに年のこと。千年、万年の非常に長い年月の意。「万歳」は「ばんぜい」「まんざい」とも読む。
ぜんてい-ばんり【前程万里】
これから先の道のりが非常に長く遠いこと。また、その人物の前途に大きな可能性が広がっていること。前途が明るいこと。▽「前程」はこれから先の道のり。「程」は道のり。「万里」はきわめて長い距離。
ぜんと-ゆうぼう【前途有望】
将来成功する可能性を大いに秘めているさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のり。「有望」は将来に望みをもつことができる状態。
ぜんと-ようよう【前途洋洋】
今後の人生が大きく開けていて、希望に満ちあふれているさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のりのこと。「洋洋」は水があふれるように一面に満ちている様子。前途が大きく広がっていることを表す。
そうこ-げいしん【送故迎新】
前任者を見送り、後任者を迎えること。転じて、人を見送ったり迎えたりすること。▽「故」は古い、以前の。「故ふるきを送おくり新あたらしきを迎むかう」と訓読する。
そうこ-ほうし【桑弧蓬矢】
桑でできた弓と、よもぎでできた矢のこと。男子が志を立てるたとえ。また、その遠大な志のたとえ。▽「弧」は弓。古代中国の諸侯は、男児が生まれると「桑弧」で「蓬矢」を天地四方に向けて射て、将来世の中に大きく羽ばたいてほしいと願ったことから。
ちょうせい-きゅうし【長生久視】
長生きをすること。▽「長生」は長生きをすることや長命の意。「久視」は長い間目で見るということで、この世に長く生存するという意。「視」は活と同義ともいう。
ちょうせい-ふし【長生不死】
長生きして死なないこと。▽「長生」は長生きをすることや長命の意。
ちょうめい-ふうき【長命富貴】
長寿で財産があり、しかも身分が高いこと。▽「富」は財産が多いこと。「貴」は身分が高いこと。高貴。
としゅ-せきけい【斗酒隻鶏】
一斗の酒と一羽の鶏。転じて、亡き友人を哀悼し述懐すること。▽「斗酒」は一斗の酒。「隻」は鳥を数える単位。昔、一斗の酒と一羽の鶏は死者を祭るのに用いたもので、もと、魏ぎの曹操そうそうが友人の橋玄きょうげんの墓を祭ったときに作った文にこの語を用いたことから。
ふろう-ちょうじゅ【不老長寿】
いつまでも年をとらず、長生きすること。▽「長寿」は長生き・長命。
ふろう-ふし【不老不死】
いつまでも年をとらず、死なないこと。いつまでも老いることなく生きること。
へいおん-ぶじ【平穏無事】
変わったこともなく穏やかなさま。▽「平穏」は穏やか、安らかの意。変わった事がない意の「無事」に「平穏」を添えて意味を強調した語。「無事平穏ぶじへいおん」ともいう。
むびょう-そくさい【無病息災】
病気せず、健康であること。元気なこと。▽「無病」は病気にかかっていないこと。「息」はやめる、防ぐ意。「息災」はもとは仏の力によって災害・病気など災いを除く意。転じて、健康で元気なさまをいう。