あんうん-ていめい【暗雲低迷】
悪い状態が長く続き、向上のきざしが見えてこない前途不安な状況のこと。また、暗い雲が低くたれこめて晴れそうにないさま。
いば-しんえん【意馬心猿】
煩悩ぼんのうや情欲・妄念のために、心が混乱して落ち着かないたとえ。また、心に起こる欲望や心の乱れを押さえることができないたとえ。心が、走り回る馬や騒ぎ立てる野猿のように落ち着かない意から。▽仏教語。「意」は心。「心猿意馬しんえんいば」ともいう。
うや-むや【有耶無耶】
はっきりしないさま。曖昧あいまいなさま。また、いいかげんなさま。あるかないか、はっきりしない意。▽「耶」は疑問の助字。「有りや無しや」の意。
おうせつ-ふか【応接不暇】
非常に多忙なことの形容。物事が後から後から起こって対応しきれないこと。また、忙しくて一人一人に対応できないこと。▽一般に「応接おうせつに暇いとまあらず」と訓読を用いる。
きょき-ふてい【挙棋不定】
物事を行うのに一定の方針がないまま、その場その場で適当に処理するたとえ。また、物事を行うのになかなか決断できないことのたとえ。本来は、碁石を手に持ち上げたものの、打つところがなかなか決まらない意。▽「挙棋」は碁石をつまみ上げること。「棋きを挙あげて定さだまらず」と訓読する。
こりつ-むえん【孤立無援】
頼るものがなく、ひとりぼっちで助けのないさま。▽「無援」は助けがないこと。「無援孤立むえんこりつ」ともいう。
ごりむ-ちゅう【五里霧中】
物事の様子や手掛かりがつかめず、方針や見込みが立たず困ること。また、そうした状態。五里にもわたる深い霧の中にいる意から。事情などがはっきりしない中、手探りで何かをする意にも用いる。▽「五里霧」は五里四方に立ち込める深い霧。
さこ-うべん【左顧右眄】
周りを気にして、なかなか決断を下さないこと。他人の様子をうかがって、決断をためらうこと。左を見たり右を見たりする意から。もとは、ゆったりと得意で余裕のある様子をいった語。▽「顧」はかえりみる。「眄」は横目でちらりと見る。また、かえりみる。
しこう-さくご【試行錯誤】
新しい物事をするとき、試みと失敗を繰り返しながら次第に見通しを立てて、解決策や適切な方法を見いだしていくこと。▽「試行」は試しに行うこと。「錯誤」は誤り・間違い。
しゅうしょう-ろうばい【周章狼狽】
大いにあわてること。非常にあわてうろたえること。▽「周章」「狼狽」はともにあわてる意。「狼」「狽」はともに伝説上の獣で、狼は前足が長くて後足が極端に短く、狽は前足が極端に短くて後足が長い。狽が狼の後ろに乗るようにして二頭は常に一緒に行動するとされ、離れると動けず倒れてしまうことから、うまくいかない意、あわてふためく意に用いる。「周章」に「狼狽」を添えて意味を強調する。