いちもうだじん【一網打尽】
ひと網であたりのすべての魚や鳥獣などを捕らえること。転じて、犯人などをひとまとめに捕らえること。▽『呂氏春秋りょししゅんじゅう』異用いようにある、四面に網を張り、四方からの獲物をすべて捕らえようと祈っている呪師じゅしの故事を踏まえたものか。「打尽」はここでは捕り尽くす意。「打」は動詞の上につけて動作を表す助字。「…する」の意。
いちもうふばつ【一毛不抜】
非常に物惜しみすること。非常にけちな人、利己的な人のたとえ。自分の毛一本も抜こうとしない意から。▽「一毛」は一本の毛。ごくわずかなもののたとえ。「一毛いちもうも抜ぬかず」と訓読する。
いちもくじゅうぎょう【一目十行】
書物などを速く読む力がすぐれていることのたとえ。一目見ただけで、すぐに十行分を読むことができる意から。▽「一目」は「ひとめ」とも読む。
いちもくりょうぜん【一目瞭然】
一目見ただけで、はっきりとわかるさま。一目で明らかにわかるさま。▽「瞭然」ははっきりしているさま。「瞭」は「了」とも書く。
いちもんいっとう【一問一答】
一つの質問に対して、一つの答えをすること。また、質問と答えを繰り返すこと。質疑応答や問題集などの一つの形式。
いちもんはんせん【一文半銭】
ごくわずかの金銭のたとえ。▽「文」「銭」は昔の小銭の単位。「半銭」は「きなか」と読むことがある。「少しの金も…しない」という意で、金惜しみするときに用いられることが多い。
いちもんふち【一文不知】
文字を1字も読み書きできないこと。「—のやつがれなれば」〈滑・膝栗毛・発端〉
いちもんふつう【一文不通】
一つの文字も読み書きができないこと。一つの文字すら通じわかっていない意から。▽「文」は文字の意。