おんせいていせい【温凊定省】
親孝行をすること。冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるように気を配り、夜には寝具を整え、朝にはご機嫌をうかがうこと。子が親に仕えて尽くすべき心がけを説いたもの。▽「凊」はすずしい意。「定」は寝具を整え、快適に安眠できるよう配慮すること。「省」はかえりみる意で、安否を問う、ご機嫌うかがいをすること。
けんばのよう【犬馬之養】
精神的な情愛がない物質的な援助だけですませようとする、誠意のない親孝行のこと。
こうていちゅうしん【孝悌忠信】
真心を尽くし、誠意をもって、父母や兄など、目上の人に仕えること。
さんしのれい【三枝之礼】
礼儀を尽くし、親孝行すること。親に対して、礼を重んじて接すること。
さんせいのよう【三牲之養】
親を豪華な食事でもてなし孝行すること。親孝行を惜しまないという意。
さんぷのよう【三釜之養】
薄給の身であっても、喜んで親を養い、孝行すること。「三釜の養をなす」という形で使われる。
じうはんぽ【慈烏反哺】
子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。親孝行のたとえ。情け深いからすが幼いときの恩を忘れず、老いた親に口移しで餌えさを与える意から。▽「慈烏」はからすの異称。からすは、幼いとき親が口移しで餌を与えてくれた恩を忘れず、成長すると親に餌を与えてその恩を返すという。「哺」は口中の食物のこと。
はんぽのしゅう【反哺之羞】
親の恩に報いて、食べさせる食べ物。親孝行のたとえ。
ふうじゅのたん【風樹之嘆】
父母がこの世になく、孝行のできない嘆き。静まりたいと思っても、風がやまない限り静まることができない樹木の嘆きにたとえたもの。
ようせいそうし【養生喪死】
生ある者を十分に養い、死んだ者を手厚く弔うこと。孟子もうしは、これを王道政治の始めとした。▽「養生」は父母や妻子を豊かに生活させる意。「生」は「じょう」とも読む。「生せいを養やしない死しを喪そうす」と訓読する。