あめいせんそう【蛙鳴蟬噪】
蛙かえるや蟬せみがやかましく鳴き騒ぐ意から転じて、むだな表現が多い下手な文章やつまらない議論をさしていうことば。無用の口論についてもいう。
いちもんいっとう【一問一答】
一つの質問に対して、一つの答えをすること。また、質問と答えを繰り返すこと。質疑応答や問題集などの一つの形式。
かんかんがくがく【侃侃諤諤】
ひるまず述べて盛んに議論をするさま。議論の盛んなことの形容。また、はばかることなく直言するさま。▽「侃侃」は強くまっすぐなさま。剛直なさま。「諤諤」は、はばかることなくありのままを正しく直言するさま。「侃諤」ともいう。
かんわきゅうだい【閑話休題】
それはさておき。ともかく。話が横道にそれたのを本筋に戻すときにいう語。主として文章中で用いる。▽「閑話」は暇にまかせてする無駄話のこと。「休題」は話すことをやめること。また、話題を転ずること。「閑」は「間」とも書く。
きげんかくろん【危言覈論】
自分が正しいと思うことを主張し、激しく議論を闘わせること。
きじょうのくうろん【机上空論】
頭で考えただけで、理屈は通っているが実際にはまったく役に立たない議論や計画のこと。
きゅうしゅぎょうぎ【鳩首凝議】
人々が集まり、額を寄せ合って熱心に相談すること。▽「鳩」は集める意。「鳩首」は頭を集めることで、人々が集まり額を突き合わせる意。「凝議」は熱心に議論すること。「凝」はこらす、集中する意。
ぎろんひゃくしゅつ【議論百出】
さまざまな意見が数多く出されて、活発に議論されること。また、そのさま。▽「百」は数が多いこと。
くうりくうろん【空理空論】
実際からかけ離れている役に立たない考えや理論。▽「空理」「空論」はともに、実状や現実を考えない役に立たない理論や議論。ほぼ同意の熟語を重ねて意味を強めた語。
ぐもんぐとう【愚問愚答】
くだらない問答のこと。つまらない質問と、ばかげた回答のこと。
けんけんがくがく【喧喧諤諤】
いろいろな人がさまざまな意見を言って、まとまりがつかず、ただ、がやがやとやかましいこと。
けんけんごうごう【喧喧囂囂】
多くの人が口やかましく騒ぐさま。また、やかましく騒ぎ立てて収拾がつかないさま。▽「喧喧」「囂囂」はともに、やかましいさま。騒がしいさま。
こうかくひまつ【口角飛沫】
激しい勢いで議論を闘わすさま。
こうろんおつばく【甲論乙駁】
互いにあれこれ主張して議論がまとまらないこと。甲の人が論ずると、乙の人がそれに反対するというように議論がいろいろと出る意から。
こうろんたくせつ【高論卓説】
普通の人では考え及ばないようなすぐれた意見や議論のこと。▽「高」は程度の非常に高いこと。「卓」は他に抜きんでてすぐれていること。
さんだんろんぽう【三段論法】
論理学における推理法で、二つの判断(前提)と第三の判断(結論)であるところの「大前提・小前提・結論」の組み合わせで、推理を行うこと。三段推理法。三段法。
さんぴりょうろん【賛否両論】
賛成意見と反対意見の二つがあること、またその二つのそれぞれの意見のこと。賛成と反対が対立して、意見がまとまらず、議論の余地があること。
しつぎおうとう【質疑応答】
質問とそれに対する答弁。▽「質疑」は疑わしい点を質問すること。「質」は問いただす意。「応答」は受け答え。
しゅうぎいっけつ【衆議一決】
多くの人の議論や相談によって、意見がまとまり決まること。▽「衆議」は多くの人々の議論・相談。「一決」は一つにまとまり決まること。
しゅうこういっち【衆口一致】
多くの人の意見や評判がぴったり合うこと。▽「衆口」は多くの人の口から出る言葉。「一致」は一つになる意。
しょせつふんぷん【諸説紛紛】
いろいろな意見が入り乱れて、まとまりがつかないさま。また、さまざまな憶測が乱れ飛んで、なかなか真相がつかめないさま。▽「紛紛」は入り乱れたさま。「紛紛」は「芬芬」とも書く。
だんてんちょうりゅう【談天雕竜】
弁論や文章の内容が広大かつ深遠で、また巧みなこと。転じて、広大ではあっても実用には役立たない無駄な議論や行為。
だんろんふうはつ【談論風発】
盛んに語り論ずること。▽「風発」は風が吹くような盛んな勢いであること。
ちょうちょうはっし【打打発止】
刀などで激しい音を立てながら打ち合うさま。転じて、激しく議論を戦わせるさま。
ひゃっかせいほう【百花斉放】
学問・科学・文化・芸術活動などが、自由にまた活発に行われること。いろいろな花が一斉に咲き開く意から。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百花」は種々の花、「放」は開く意で、「斉放」は一斉にそろって咲くこと。
ひゃっかそうめい【百家争鳴】
いろいろな立場にある人が自由に議論をたたかわせること。多くの学者や専門家が何の遠慮もなく、自由に自説を発表し、活発に論争し合うこと。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百家」はたくさんの学者・専門家。「争鳴」は自由、活発に論争すること。
まんじょういっち【満場一致】
その場所にいる全員の意見が一つになること。だれも異議がないこと。
めいろんたくせつ【名論卓説】
見識の高い立派な議論や意見のこと。▽「卓説」はすぐれた意見の意。
もんどうむよう【問答無用】
話し合っても無意味なさま。これ以上話し合いを続けても無駄なため、議論を終わらせる場合などに使う言葉。▽「無用」は用のないさま。役に立たないさま。
りろせいぜん【理路整然】
文章や話が、秩序立てた論理で展開されているさま。▽「理路」は筋道のこと。「整然」は秩序正しいさま。
ろんしめいかい【論旨明快】
文章や議論の主旨が、筋道が通っていて分かりやすいこと。また、そのさま。▽「論旨」は議論・意見の要点・主旨、「明快」は筋道がはっきりしていること。