いちいたいすい【一衣帯水】
一筋の帯のように、細く長い川や海峡。転じて、両者の間に一筋の細い川ほどの狭い隔たりがあるだけで、きわめて近接しているたとえ。▽「衣帯」は衣服の帯。細く長いたとえ。「水」は川や海などをいう。
いちぎゅうめいち【一牛鳴地】
一頭の牛の鳴く声が聞こえる土地の意から、非常に近い距離のたとえ。また、のどかな田園風景の表現。
うんえんばんり【雲烟万里】
はるかかなたをたなびく雲や霞かすみ。非常に遠く離れていることのたとえ。
うんえんひょうびょう【雲烟縹渺】
雲やかすみがはるか遠くたなびくさま。▽「雲烟」は雲とかすみ。「縹渺」は遠くかすかなさま。ぼんやりしてかすかなさま。「烟」は「煙」、「渺」は「緲」「眇」とも書く。
おかめはちもく【岡目八目】
事の当事者よりも、第三者のほうが情勢や利害得失などを正しく判断できること。囲碁から出た語。碁をわきから見ていると、実際に打っている人よりも、八目も先まで手を見越すという意から。▽「岡目」は他人がしていることをわきで見ていること。「目」は碁盤の目の意。「岡」は「傍」とも書く。
きんじょがっぺき【近所合壁】
近くの家々のこと。隣近所。▽「合壁」は壁一枚を隔てた隣のこと。
すんばとうじん【寸馬豆人】
小さな馬と豆粒ほどの人の姿のこと。絵画に小さく描かれた、遠くに見える人馬のこと。
ぜんとりょうえん【前途遼遠】
目的達成までの道のりや時間が、まだ長く残っているさま。今後の道のりがまだ遠くて困難なさま。▽「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のりのこと。「遼遠」ははるかに遠いさま。「遼」は道が延々と長く続いている意。
てんがいかいかく【天涯海角】
天の果てと海の角(隅)の意から、きわめて遠い地の果て。また互いに遠く離れていること。
てんがいちかく【天涯地角】
二つの土地がきわめて遠く離れていることのたとえ。また、はるか遠く辺鄙へんぴな場所のたとえ。▽「天涯」は空の果て、「地角」は大地の果ての意。天の果てと地の果ての意から。「地角天涯ちかくてんがい」ともいう。
てんがいひりん【天涯比隣】
たとえ遠く離れていても、すぐ近くにいるように親しく思われること。親しい友人などについていう。▽「天涯」は非常に遠い所、「比隣」は隣近所の意。
はとうばんり【波濤万里】
はるか海を隔てた、遠い異国の地。
ばんりほうよく【万里鵬翼】
はるかかなたに広がる広大な天空、遠く隔たった地への旅路などのたとえ。また、雄大な気概や勢いのたとえ。
ふえんせんり【不遠千里】
遠い道のりを、ものともしないで行くこと。
ほうていばんり【鵬程万里】
はるか遠くへだたった旅路・道程のたとえ。また、限りなく広がる大海の形容。前途が洋々たることの形容に用いられることもある。▽「鵬」は想像上の巨大な鳥。おおとり。背中の大きさは何千里あるかわからず、つむじ風を起こして九万里の上空に飛び上がるという。「程」は道程の意。「万里鵬程ばんりほうてい」ともいう。
よめとおめ【夜目遠目】
女性は、夜に見たり、遠くから眺めたり、笠を着けたりして、はっきり見えないほうが美しく見えるということ。