あいえんきえん【合縁奇縁】
不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁いんねんという不思議な力によるものであるということ。人と人の結びつきについていうが、特に男女の間柄についていう。▽「合縁」はもと仏教語で、恩愛から起こる人と人の結びつきの意。「奇縁」は不思議なめぐり合わせの意。また、思いがけない不思議な縁の意。「愛縁機縁」「相縁機縁」とも書く。
いちじゅのかげ【一樹之陰】
見知らぬ人が一本の木の下で雨宿りするのも、前世からの因縁で、この世の人と人との出会いは、みなこのように前世からの因縁であるということ。
いちれんたくしょう【一蓮托生】
よい行いをした者は極楽浄土に往生して、同じ蓮はすの花の上に身を託し生まれ変わること。転じて、事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。▽もと仏教語。「托」は、よりどころとする、身をよせる意。「託」とも書く。
いちろくしょうぶ【一六勝負】
サイコロの目に一が出るか六が出るかで勝負を争うばくちのこと。転じて、のるか反るか、運まかせの冒険。
うんぷてんぷ【運否天賦】
人の運命は天の定めによるということ。運不運は天命であること。転じて、運を天に任せること。▽「運否」は運不運、運のあるなしの意。「天賦」は天が与える、天が与えたものの意。「否」は「ぴ」とも読む。
えしゃじょうり【会者定離】
この世で出会った者には、必ず別れる時がくる運命にあること。この世や人生は無常であることのたとえ。▽仏教語。「定」は必ずの意。
けんこんいってき【乾坤一擲】
運を天にまかせて、のるかそるかの大勝負をすること。天下をかけて一度さいころを投げる意から。▽「乾」は天、「坤」は地の意。「一擲」はひとたび投げること。「一擲乾坤いってきけんこん」ともいう。
しせいゆうめい【死生有命】
人が生まれたり死んだりすることは、天命によって定められたものであり、どうすることもできないということ。人の運命は、決められていて、変えることはできないということ。
じせいじせつ【時世時節】
「時世」も「時節」も、世の中の情勢。その時代のめぐり合わせ。
そじょうのにく【俎上之肉】
相手の思うまま、なすがままになっていること。また、そうした運命。料理に出されるために、まな板に載せられた肉という意味。
たしょうのえん【多生之縁】
この世に生まれる前の、多くの生を経る中で結ばれた因縁。
ふうきざいてん【富貴在天】
ある人が富める者になったり、貴人の位を手に入れたりするのは、すべて天命であり、個人の力ではどうにもできないものなのだ、ということ。
ふかこうりょく【不可抗力】
①天変地異などのように、人の力ではどうすることもできない外部からの巨大な力。②法律用語で、必要と認められる注意や予防などの十分な対策を構じても、なお損害を防ぐことができなかったこと。