じ‐ふ【慈父】 の意味

  1. いつくしみ深い父親。また、父親を敬愛していう語。
  • 名詞
  • じ‐ふ【慈父】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・恨平らぎ難きを 業風過ぐる処花空しく落ち 迷霧開く時銃忽ち鳴る 狗子何ぞ曾て仏性無からん 看経声裡三生を証す     犬塚信乃芳流傑閣勢ひ天に連なる 奇禍危きに臨んで淵を測らず きほ敢て忘れん慈父の訓 飄零枉げて受く美人の憐み 宝刀・・・

      内田魯庵「八犬伝談余」

    • ・・・波木井殿に対面ありしかば大に悦び、今生は実長が身に及ばん程は見つぎ奉るべし、後生をば聖人助け給へと契りし事は、ただ事とも覚えず、偏に慈父悲母波木井殿の身に入りかはり、日蓮をば哀れみ給ふか。

      倉田百三「学生と先哲」

    • ・・・だらけのだらしのない弟子たちに対して、真の慈父のような寛容をもって臨み、そうしてどこまでも懇切にめんどうを見てやるのに少しも骨身を惜しまれなかったように見える。

      寺田寅彦「田丸先生の追憶」