じゃ‐こう〔‐カウ〕【×麝香】 の意味

  1. 香料の一。ジャコウジカの分泌物を乾燥したもの。漢方では興奮・強心・鎮痙 (ちんけい) 薬などに用いる。マスク。ムスク。四味臭。

じゃ‐こう〔‐カウ〕【×麝香】の慣用句

  1. じゃこうあげは【麝香揚羽】
    • アゲハチョウ科の昆虫。翅(はね)はやや幅狭く、後ろ翅の突起が長くて黒色。雄は独特のにおいを出す。幼虫はウマノスズクサ科植物を食う。北海道・青森を除く日本各地に分布。 春》
  1. じゃこういぬ【麝香犬】
  1. じゃこううし【麝香牛】
    • ウシ科の哺乳類。一見、小形の野牛に似るが、分類上はカモシカに近い。交尾期の雄は顔の臭腺から麝香に似たにおいを出す。アラスカ・カナダ北部からグリーンランドにかけてのツンドラ地帯にすむ。
  1. じゃこうえんどう【麝香豌豆】
  1. じゃこうじか【麝香鹿】
    • 偶蹄(ぐうてい)目ジャコウジカ科の哺乳類。小形のシカで、雌雄とも角がない。雄は上あごの犬歯が長く、口の外から見える。下腹部に麝香腺がある。ネパール地方から中国・朝鮮半島にかけての森林にすむ。→麝香
  1. じゃこうじゅう【麝香獣】
    • ジャコウジカ・ジャコウネコなど、麝香を出す獣の総称。
  1. じゃこうせん【麝香腺】
  1. じゃこうそう【麝香草】
    • シソ科の多年草。山地の木陰に生え、茎は高さ0.6~1メートル。晩夏、数個の淡紅紫色の花を開く。茎や葉に強い香りがある。 秋》「ただ細く径(みち)天に入る―/楸邨
  1. じゃこうなでしこ【麝香撫子】
  1. じゃこうねこ【麝香猫】
    • 食肉目ジャコウネコ科の哺乳類。体形はイタチに似て、吻(ふん)が長く、毛色は灰黄褐色で黒斑が並び、長い尾には白と黒の輪模様がある。下腹部に麝香腺をもつ。夜行性。東南アジアに分布。
  1. じゃこうねずみ【麝香鼠】
    • トガリネズミ科の哺乳類。ジネズミに似て、吻(ふん)が長い。体側の臭腺から悪臭を出す。東南アジアに分布。日本では鹿児島・沖縄などでみられる。
  1. じゃこうのう【麝香嚢】
    • ジャコウジカの雄の生殖器の近くにあって、麝香腺からの分泌液を入れておく袋状のもの。鶏卵大で、繁殖期にだけみられ、麝香の原料にされる。ジャコウネコでは雌雄ともあり、霊猫香(れいびょうこう)の原料にされる。
  1. じゃこうのま【麝香の間】
    • 宮中の一室の名。表御殿の中にある。
  1. じゃこうのましこう【麝香の間祗候】
  1. じゃこうひつじ【麝香羊】
  1. じゃこうぼね【麝香骨】
    • 扇の骨を丁子(ちょうじ)・沈香(じんこう)などで煮て、芳香をこめたもの。
  1. じゃこうゆ【麝香油】
    • 麝香入りの芳香油。
  1. じゃこうれんりそう【麝香連理草】
  • じゃ‐こう〔‐カウ〕【×麝香】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・医者はまるで天竺から来た麝香獣でも見る時のように、じろじろその顔を眺めながら、「お前は仙人になりたいのだそうだが、一体どう云う所から、そんな望みを起したのだ?」と、不審そうに尋ねました。

      芥川竜之介「仙人」

    • ・・・が、ミスラ君がその花を私の鼻の先へ持って来ると、ちょうど麝香か何かのように重苦しいさえするのです。

      芥川竜之介「魔術」

    • 麝香入の匂袋ででもある事か――坊は知るまい、女の膚身を湯で磨く……気取ったのは鶯のふんが入る、糠袋が、それでも、殊勝に、思わせぶりに、びしょびしょぶよぶよと濡れて出た。

      泉鏡花「絵本の春」