しゅんかん〔シユンクワン〕【俊寛】 とは

  1. [1143~1179]平安末期の真言宗の僧。鹿ヶ谷 (ししがたに) の山荘で藤原成親・成経父子や平康頼らと平清盛討伐の密議をしていたのが発覚して流島となり、鬼界ヶ島で没した。
  1. 謡曲。四番目物喜多流では「鬼界島」。平家物語に取材。鬼界ヶ島に流されている俊寛はかつての仲間の成経・康頼が赦免されるのを悲しく見送る。
  1. 倉田百三の戯曲。大正7年(1918)「白樺」誌に発表。大正13年(1924)、帝国ホテル演芸場にて上演。
  • しゅんかん〔シユンクワン〕【俊寛】の例文

    出典:青空文庫

    • 俊寛云いけるは……神明外になし。

      芥川竜之介「俊寛」

    • ・・・冬になると、北海道の奥地にいる労働者は島流しにされた俊寛のように、せめて内地の陸の見えるところへまでゞも行きたいと、海のある小樽、函館へ出てくるのだ。

      小林多喜二「北海道の「俊寛」」

    • ・・・「三浦右衛門の最後」「俊寛」等で武士道徳のしきたりよりも更に強い人間の生命への執着と生の力の強靭さというようなものをその原形において押し出している。

      宮本百合子「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」