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しょう‐ちゅう〔セウチウ〕【焼酎】例文一覧 19件

  1. ・・・もしまたしまいまで御聞きになった上でも、やはり鶴屋南北以来の焼酎火のにおいがするようだったら、それは事件そのものに嘘があるせいと云うよりは、むしろ私の申し上げ方が、ポオやホフマンの塁を摩すほど、手に入っていない罪だろうと思います。何故と云え・・・<芥川竜之介「妖婆」青空文庫>
  2. ・・・ビール、サイダアの罎を並べ、菰かぶり一樽、焼酎の瓶見ゆ。この店の傍すぐに田圃。一方、杉の生垣を長く、下、石垣にして、その根を小流走る。石垣にサフランの花咲き、雑草生ゆ。垣の内、新緑にして柳一本、道を覗きて枝垂る。背景勝手に、紫の木蓮ある・・・<泉鏡花「山吹」青空文庫>
  3. ・・・ガード下の空地に茣蓙を敷き、ゴミ箱から漁って来た残飯を肴に泡盛や焼酎を飲んでさわぐのだが、たまたま懐の景気が良い時には、彼等は二銭か三銭の端た金を出し合って、十銭芸者を呼ぶのである。彼女はふだんは新世界や飛田の盛り場で乞食三味線をひいており・・・<織田作之助「世相」青空文庫>
  4. ・・・ 瞬く間に水、焼酎、まだ何やらが口中へ注入れられたようであったが、それぎりでまた空。 担架は調子好く揺れて行く。それがまた寝せ付られるようで快い。今眼が覚めたかと思うと、また生体を失う。繃帯をしてから傷の痛も止んで、何とも云えぬ愉快・・・<著:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ 訳:二葉亭四迷「四日間」青空文庫>
  5. ・・・附きのまことにむさくるしい小さい家を借りまして、一度の遊興費が、せいぜい一円か二円の客を相手の、心細い飲食店を開業いたしまして、それでもまあ夫婦がぜいたくもせず、地道に働いて来たつもりで、そのおかげか焼酎やらジンやらを、割にどっさり仕入れて・・・<太宰治「ヴィヨンの妻」青空文庫>
  6. ・・・日本酒が無かったら、焼酎でもウイスキイでもかまいませんからね、それから、食べるものは、あ、そうそう、奥さん今夜はね、すてきなお土産を持参しました、召上れ、鰻の蒲焼。寒い時は之に限りますからね、一串は奥さんに、一串は我々にという事にしていただ・・・<太宰治「饗応夫人」青空文庫>
  7. ・・・また配給の三合の焼酎に、薬缶一ぱいの番茶を加え、その褐色の液を小さいグラスに注いで飲んで、このウイスキイには茶柱が立っている、愉快だ、などと虚栄の負け惜しみを言って、豪放に笑ってみせるが、傍の女房はニコリともしないので、いっそうみじめな風景・・・<太宰治「禁酒の心」青空文庫>
  8. ・・・いわんや、焼酎など、怪談以外には出て来ない。 変れば変る世の中である。 私がはじめて、ひや酒を飲んだのは、いや、飲まされたのは、評論家古谷綱武君の宅に於てである。いや、その前にも飲んだ事があるのかも知れないが、その時の記憶がイヤに鮮・・・<太宰治「酒の追憶」青空文庫>
  9. ・・・産業戦士たちは、焼酎でも何でも平気で飲むが、私は、なるべくならばビイルを飲みたい。産業戦士たちは元気がよい。「ビイルなんか飲んで上品がっていたって、仕様がないじゃねえか。」と、あきらかに私にあてつけて大声で言っている。私は背中を丸くして・・・<太宰治「作家の手帖」青空文庫>
  10. ・・・市場に山ほどの品物が積まれてあっても、それを購買する能力は無く、ただ見て通るだけなのですが、それでも何だか浮き浮きした気持ちになり、また、時たま友人たちと、屋台ののれんに首を突込み、焼鳥の串をかじり、焼酎を飲み、大声で民主々義の本質に就いて・・・<太宰治「女類」青空文庫>
  11. ・・・ 彼はぐっと一息に飲みほし、それからちょっちょっと舌打ちをして、「まむし焼酎に似ている」と言った。 私はさらにまた注いでやりながら、「でも、あんまりぐいぐいやると、あとで一時に酔いが出て来て、苦しくなるよ」「へえ? おか・・・<太宰治「親友交歓」青空文庫>
  12. ・・・わかい研究生たちと徹夜で騒ぎました。焼酎も、ジンも飲みました。きざな、ばかな女ですね。 愚痴は、もう申しますまい。私は、いさぎよく罰を受けます。窓のそとの樹の枝のゆれぐあいで、風がひどいなと思っているうちに、雨が横なぐりに降って来ました・・・<太宰治「水仙」青空文庫>
  13. ・・・という子供の絵本を一冊買って来て、炬燵にもぐり込んで配給の焼酎でも飲みながら、絵本の説明文に仔細らしく赤鉛筆でしるしをつけたりなんかして、ああ、そのさまが見えるようだ。 このごろ私は、誰にでも底知れぬほど軽蔑されて至当だと思っている。芸・・・<太宰治「鉄面皮」青空文庫>
  14. ・・・私は、ひとりアパートに残って自炊の生活をはじめた。焼酎を飲む事を覚えた。歯がぼろぼろに欠けて来た。私は、いやしい顔になった。私は、アパートの近くの下宿に移った。最下等の下宿屋であった。私は、それが自分に、ふさわしいと思った。これが、この世の・・・<太宰治「東京八景」青空文庫>
  15. ・・・貴下は御自分の貧寒の事や、吝嗇の事や、さもしい夫婦喧嘩、下品な御病気、それから容貌のずいぶん醜い事や、身なりの汚い事、蛸の脚なんかを齧って焼酎を飲んで、あばれて、地べたに寝る事、借金だらけ、その他たくさん不名誉な、きたならしい事ばかり、少し・・・<太宰治「恥」青空文庫>
  16. ・・・一例を挙げると、庭へ一面に柿の葉を並べておいて、その上に焼酎に浸した米粒をのせておく。雀が来てそれを食うと間もなく酔を発して好い気持になり、やがてその柿の葉を有合わせの蒲団にしてぐっすり寝込んでしまう。秋の日がかんかん照りつけるので柿の葉が・・・<寺田寅彦「重兵衛さんの一家」青空文庫>
  17. ・・・ 路地にひらいた三尺縁で、長野と深水が焼酎をのんでいた。長野は、赤い組長マークのついた菜葉服の上被を、そばの朝顔のからんだ垣にひっかけて、靴ばきのままだが、この家の主人である深水は、あたらしいゆあがりをきて、あぐらをかいている。「そ・・・<徳永直「白い道」青空文庫>
  18. ・・・或は高き処から落ちて気絶したる者あらば酒か焼酎を呑ませ、又切疵ならば取敢えず消毒綿を以て縛り置く位にして、其外に余計の工夫は無用なり。或人が剃刀の疵に袂草を着けて血を止めたるは好けれども、其袂草の毒に感じて大患に罹りたることあり。畢竟無学の・・・<福沢諭吉「新女大学」青空文庫>
  19. ・・・ ――モスクワへ行ったばかりの時分は、よくウォツカの瓶握ってひょろついてる奴を見たもんだ。焼酎みたいなものなんだから、迚もまわるんだ。道ばたへ、襤褸みたいにぶっ倒れてるのも見た。革命前までロシアの労働者の飲みようと来たら底なしで、寒ぢゅ・・・<宮本百合子「正月とソヴェト勤労婦人」青空文庫>