しん‐じゅん【浸潤】 の意味

  1. [名](スル)
  1. 液体がしみ込んでぬれること。「漏水が浸潤して壁にしみができる」
  1. 水がしみ込むように、思想・勢力・雰囲気などが広がっていくこと。「生活の合理化が国民に浸潤する」
  1. 結核菌癌 (がん) 細胞などがからだの組織内で増殖してしだいに広まっていくこと。肺浸潤など。

しん‐じゅん【浸潤】の慣用句

  1. 浸潤の譖り
    • 《「論語」顔淵から》少しずつ讒言(ざんげん)して徐々に人を陥れること。浸潤の言。
  1. しんじゅんがん【浸潤癌】
  1. しんじゅんせいがん【浸潤性癌】
  • しん‐じゅん【浸潤】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・この立場からして私は何といっても、自分がブルジョアジーの生活に浸潤しきった人間である以上、濫りに他の階級の人に訴えるような芸術を心がけることの危険を感じ、自分の立場を明らかにしておく必要を見るに至ったものだ。

      有島武郎「広津氏に答う」

    • ・・・「いかに『ブルジョアジーの生活に浸潤しきった人間である』にしても、そのために心の髄まで硬化していないかぎり、狐のごとき怜悧な本能で自分を救おうとすることにのみ急でないかぎり、自分の心の興奮をまで、一定の埓内に慎ませておけるものであろうか。

      有島武郎「片信」

    • ・・・森は早くから外国に留学した薩人で、長の青木周蔵と列んで渾身に外国文化の浸潤った明治の初期の大ハイカラであった。

      内田魯庵「四十年前」