せい‐だい【盛大】例文一覧 19件

  1. ・・・全国に多くの支店を擁しながら、なおかつ直営店の経営に乗り出すほど、事業は盛大になって来ていた――と。事実、支店の数も何もむやみにつぶしたわけでない証拠に、第一期の募集当時にくらべると、三倍にも増えていたのだ。無論、そのような盛大を来たすには・・・<織田作之助「勧善懲悪」青空文庫>
  2. ・・・種吉がかねがね駕籠かき人足に雇われていた葬儀屋で、身内のものだとて無料で葬儀万端を引き受けてくれて、かなり盛大に葬式が出来た。おまけにお辰がいつの間にはいっていたのか、こっそり郵便局の簡易養老保険に一円掛けではいっていたので五百円の保険料が・・・<織田作之助「夫婦善哉」青空文庫>
  3. ・・・武家の尊崇によって愛宕は最も盛大な時であったろうが、こういう訳で生れた政元は、生れぬさきより恐ろしいものと因縁があったのである。 政元は幼時からこの訳で愛宕を尊崇した。最も愛宕尊崇は一体の世の風であったろうが、自分の特別因縁で特別尊崇を・・・<幸田露伴「魔法修行者」青空文庫>
  4. ・・・きょうは、ひとつ、盛大にやろうじゃないか。このたびの教員大異動に於いて、君も僕も、クビにならず、まず以て無事であった。これを祝する意味に於いて、だ、(一升瓶とさかなを両手にぶらさげ部屋にはいり、部屋の上手の襖おうい、おうい。節子! (と母屋・・・<太宰治「春の枯葉」青空文庫>
  5. ・・・のかけごえのみ盛大の、里見、島崎などの姓名によりて代表せられる老作家たちの剣術先生的硬直を避けた。キリストの卑屈を得たく修業した。 聖書一巻によりて、日本の文学史は、かつてなき程の鮮明さをもて、はっきりと二分されている。マタイ伝二十・・・<太宰治「HUMAN LOST」青空文庫>
  6. ・・・一時の盛大はやがて風雲の気を醸し、遂に今日の衰亡を招ぐに終った。われわれが再びバナナやパインアップルを貪り食うことのできるのはいつの日であろう。この次の時代をつくるわれわれの子孫といえども、果してよく前の世のわれわれのように廉価を以て山海の・・・<永井荷風「葛飾土産」青空文庫>
  7. ・・・この国の文学美術がいかに盛大で、その盛大な文学美術がいかに国民の品性に感化を及ぼしつつあるか、この国の物質的開化がどのくらい進歩してその進歩の裏面にはいかなる潮流が横わりつつあるか、英国には武士という語はないが紳士と〔いう〕言があって、その・・・<夏目漱石「倫敦消息」青空文庫>
  8. ・・・されば人民の政は、ただ多端なるのみに非ず、また盛大有力なりといわざるべからず。 右の次第をもって考うれば、人民の世界に事務なきを患るに足らず。実はその繁多にしてこれに従事するの智力に乏しきこそ患うべけれ。これを勤めて怠らざれば、その事務・・・<福沢諭吉「学者安心論」青空文庫>
  9. ・・・然るに今この家においては斯る盛大なる国教もその力を伸ぶること能わずして、戸外の公務なるものに逢えば忽ちその鋒を挫き、質素倹約も顧みるに遑あらず、飲酒不養生も論ずるに余地なく、一家内の安全は挙げてこれを公務に捧げ、遂には人間最大一の心得たる真・・・<福沢諭吉「教育の事」青空文庫>
  10. ・・・その式の盛大なこと酒もりの立派なこととても書くのも大へんです。 とにかく式がすんで、向うの方はみな引きあげて行きました。そのとき丁度雲のみねが一番かがやいて居りました。「さあ新婚旅行だ。」とベン蛙がいいました。「僕たちはじきそこ・・・<宮沢賢治「蛙のゴム靴」青空文庫>
  11. ・・・ ドイツでは、大層盛大なワグナア祭典が行われていたり、ゲーテやシラーについて政府としての評価が語られたりしているようだ。 文化に対する理解がそこにあるとされているが、そういう国では現在青年群に与える読みものとしてそういう古典を整頓し・・・<宮本百合子「明日の実力の為に」青空文庫>
  12. ・・・ 一九二七年にケーテ・コルヴィッツの六十歳の祝賀が盛大に行われた。彼女の版画はその材料として都会のどぶ板に使う石版を使うからといってウィルヘルム二世から「どぶ石芸術の画家」といわれたケーテは、今やドイツの誇りとして、あらゆる方面からのぎ・・・<宮本百合子「ケーテ・コルヴィッツの画業」青空文庫>
  13. ・・・又、或るひとの感想の中には、ゴーリキイの盛大な葬送の光景を写真で見てプロレタリア作家としての幸福を思い、小林多喜二の不幸な生涯の終りを思いくらべた、何という違いであろう、と感慨がのべられており、その比較などもつよく私の心を打った。 私に・・・<宮本百合子「「ゴーリキイ伝」の遅延について」青空文庫>
  14. ・・・そういう意味から、新年を祝う複雑なしきたりだの、その盛大さというものを考えてみると、どうもこれは苦労人の考え出したものらしく思われますがいかがでしょう。例えば中国の習俗では正月を迎えることは年中行事中、最も賑やからしい様子ですが、それなら中・・・<宮本百合子「歳々是好年」青空文庫>
  15. ・・・何とかいう十九歳の百万長者の息子とこれも同様な大金持の十六歳の娘とがニューヨークで盛大極る結婚式を挙行してセンセーションを捲き起したというのである。愛すこと、結婚生活を営みたく思う心、そして父母とならんとする希望は、然しながら、百万長者の子・・・<宮本百合子「昨今の話題を」青空文庫>
  16. ・・・ 今夜盛大な第十回世界無産婦人デーの夕を持つことは実に愉快であります。何々区ソヴェトの心からの歓びを諸君に伝える為私は代表としてここに送られたのであります。 マイクロフォンへ真正面に顔を向け一言一言はっきりしゃべってるのは、小肥りの老け・・・<宮本百合子「三月八日は女の日だ」青空文庫>
  17. ・・・やはり黄檗宗で、明の帰化人、陳冲の子頴川藤左衛門が尽力して盛大ならしめた寺だ。門前で俥を下り、高い石段を登りつめて甃の道を左に数歩行くと、大観門から左右に廻廊のある青蓮堂が眺められる。黒い甃と朱の建物が、明るい細雨に濡れて一種の美しさを漂わ・・・<宮本百合子「長崎の印象」青空文庫>
  18. ・・・に、イタリーからソヴェト同盟へ帰って来た時の事で、当時ゴーリキイは、ソヴェト同盟に自分が永住するかどうかということについても、はっきり心を決めていなかったようであったし、彼としては予想したよりはるかに盛大な、心からの歓迎に感動しつつ、今日か・・・<宮本百合子「マクシム・ゴーリキイの伝記」青空文庫>
  19. ・・・、イタリーからソヴェト同盟へ帰って来た時のことで、当時ゴーリキイは、ソヴェト同盟に自分が永住するかどうかということについても、はっきり心を決めていなかったようであったし、彼としては予想したよりはるかに盛大な、心からの歓迎に感動しつつ、今日か・・・<宮本百合子「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」青空文庫>