せい‐どう【制動】例文一覧 2件

  1. ・・・ 喚くと同時に、辰さんは、制動機を掛けた。が、ぱらぱらと落ちかかる巌膚の清水より、私たちは冷汗になった。乗違えた自動車は、さながら、蔽いかかったように見えて、隧道の中へ真暗に消えたのである。 主人が妙に、寂しく笑って、「何だか、・・・<泉鏡花「半島一奇抄」青空文庫>
  2. ・・・いよいよ蝋管に声を吹き込む段となって、文学士は吹き込みラッパをその美髯の間に見える紅いくちびるに押し当てて器械の制動機をゆるめた。そうして驚くような大きな声で「ターカイヤーマーカーラアヽ」と歌いだした。 私はその瞬間に経験した不思議な感・・・<寺田寅彦「蓄音機」青空文庫>