せい‐ぼう〔‐バウ〕【声望】例文一覧 4件

  1. ・・・沼南が大隈参議と進退を侶にし、今の次官よりも重く見られた文部権大書記官の栄位を弊履の如く一蹴して野に下り、矢野文雄や小野梓と並んで改進党の三領袖として声望隆々とした頃の先夫人は才貌双絶の艶名を鳴らしたもんだった。 その頃私は番町の島田邸・・・<内田魯庵「三十年前の島田沼南」青空文庫>
  2. ・・・相当に売れもし評判にもなったが半ばは合著の名を仮した春廼舎の声望に由るので、二葉亭としては余りありがたくもなかった。数ある批評のどれもが感服しないのはなかったが、ドレもこれも窮所を外れて自分の思う坪に陥ったのが一つもなかったのは褒められても・・・<内田魯庵「二葉亭追録」青空文庫>
  3. ・・・ 情実と利害関係の複雑な文化機関と、その文壇的の声望は、以上の如き芸術に、決して正しい評価を下すものでありません。常にその時代の文壇は、享楽階級の好悪によって左右さるべき性質のものであるからです。 芸術が、他のすべての自然科学の場合・・・<小川未明「自分を鞭打つ感激より」青空文庫>
  4. ・・・これは社会的・学者的声望に欠くるところない佐佐木博士にしてはじめて可能なことであると。 先ず文献に関するこういう伝統的、社会的制約がある上に、これまでの国文学をやる人は、多く国文学の内にとじこもり、而も、非常に趣向的に閉じこもっておった・・・<宮本百合子「文学上の復古的提唱に対して」青空文庫>