せが・む例文一覧 4件

  1. ・・・ 二人は肩をおばあさんにこすりつけてせがむのである。「さあ、おじさんが今日はお菓子を買ってやるから、二人で買ってきてくれ、お前らに半分やる」 二童は銭を握って表へ飛び出る。省作は茶でも入れべいと起った。      二・・・<伊藤左千夫「春の潮」青空文庫>
  2. ・・・蝶子が無理にとせがむので、一、二度「サロン蝶柳」へセーラー服の姿を現わしたが、にこりともしなかった。蝶子はおかしいほど機嫌とって、「英語たらいうもんむつかしおまっしゃろな」女学生は鼻で笑うのだった。 ある日、こちらから頼みもしないのにだ・・・<織田作之助「夫婦善哉」青空文庫>
  3. ・・・一昨年来急に世界的に有名になってから新聞雑誌記者は勿論、画家彫刻家までが彼の門に押しよせて、肖像を描かせろ胸像を作らしてくれとせがむ。講義をすまして廊下へ出ると学生が押しかけて質問をする。宅へ帰ると世界中の学者や素人から色々の質問や註文の手・・・<寺田寅彦「アインシュタイン」青空文庫>
  4. ・・・子供だって、きらいなやつに面白いお話しをせがむような鈍感な間違いはしないわ。 寿江子が昨日電話を寄越してあちらは終日雪だそうです。東京は街の黄色い葉を落して強い雨降りでしたが。佐藤先生のところへ手紙を寄越して、色々気持の病的なところを訴・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>