せせら‐わら・う〔‐わらふ〕【せせら笑う】例文一覧 4件

  1. ・・・と、まだ半ばせせら笑うように、新蔵の言葉を遮りましたが、それでもようやく調子を改めて、「年はの。」と、仔細らしく尋ねたそうです。「男は二十三――酉年です。」「女はの。」「十七。」「卯年よの。」「生れ月は――」「措かっしゃい。年ばかりでも知り・・・<芥川竜之介「妖婆」青空文庫>
  2. ・・・傲然としてせせら笑う。 これを聞くより老媼はぞっと心臓まで寒くなりて、全体氷柱に化したる如く、いと哀れなる声を発して、「命ばかりはお助けあれ。」とがたがた震えていたりける。       四 さるほどに蝦蟇法師はあくまで老・・・<泉鏡花「妖僧記」青空文庫>
  3. ・・・ 濁流は、メロスの叫びをせせら笑う如く、ますます激しく躍り狂う。浪は浪を呑み、捲き、煽り立て、そうして時は、刻一刻と消えて行く。今はメロスも覚悟した。泳ぎ切るより他に無い。ああ、神々も照覧あれ! 濁流にも負けぬ愛と誠の偉大な力を、いまこ・・・<太宰治「走れメロス」青空文庫>
  4. ・・・ ジャン・ジャック・ルソーを嘲弄し、サン・シモンをせせら笑う。何ものも信じない。幻滅を通った七月革命後のフランスの堕落とバルザック。こういう彼が現代において「秩序ある社会を希望する人々」としてカトリーヌをあげている。 そういう社会を・・・<宮本百合子「バルザックについてのノート」青空文庫>