ぜっ‐こう〔‐カウ〕【絶交】例文一覧 15件

  1. ・・・私は、最近にその友人への絶交状を送りました。 私は、事実を記すのに忙しい余り、その時の妻が、妻の二重人格にすぎない事を証明致さなかったように思います。当時の正午前後、妻は確かに外出致しませんでした。これは、妻自身はもとより、私の宅で召使・・・<芥川竜之介「二つの手紙」青空文庫>
  2. ・・・君はKに僕と絶交すると言ったそうだが、なぜそんなに君が怒ったのか、僕の方で不思議に思ったくらいだよ。君がサーニン主義者だなんて、誰が思うもんかね。あれはまったく君の邪推というものだよ。君はそんなことのできるような性質の人ではないじゃないの」・・・<葛西善蔵「遊動円木」青空文庫>
  3. ・・・けれども絶交しないで下さい。私は、はっきり言うと、あなたの此の優しい長い手紙が、気に食わぬのです。葉書の短い御返事も淋しいのですが、こんなにのんきにいたわられても閉口です。私の作品には、批評の価値さえありません。作品の感想などを、いまさら求・・・<太宰治「風の便り」青空文庫>
  4. ・・・一昨夜、突然、永野喜美代参り、君から絶交状送られたとか、その夜は遂に徹夜、ぼくも大変心配していた処、只今、永野よりの葉書にて、ほどなく和解できた由うけたまわり、大いに安堵いたしました。永野の葉書には、『太宰治氏を十年の友と安んじ居ること、真・・・<太宰治「虚構の春」青空文庫>
  5. ・・・僕は、君と絶交する。しかし、それは僕の意志ではないんだ。君はこの恋愛の進展につれて、君自身、僕のところへ来にくくなるだろう。謂わば、互いにてれ臭く気まずくなり、僕は君に敬遠せられ、僕の意志に依らずとも、自然に絶交の形になるだろう。言いたいの・・・<太宰治「女類」青空文庫>
  6. ・・・私が貴下のものを読んでいるという事が、もしお友達にわかったら、私は嘲笑せられ、人格を疑われ、絶交される事でしょう。どうか、貴下に於いても、ちょっと反省をして下さい。私は、貴下の無学あるいは文章の拙劣、あるいは人格の卑しさ、思慮の不足、頭の悪・・・<太宰治「恥」青空文庫>
  7. ・・・神をおそれよ。絶交だ。「きょうね、原稿料をもらってね、それがね、びっくりするほど、たくさんなんです。さっきから、あちこち飲み歩いても、まだ半分以上も残っているんです。」 ケチな飲み方をするからだよ。いやな奴だねえ。金があるからって、・・・<太宰治「渡り鳥」青空文庫>
  8. ・・・もうおいらは、あいつとは絶交だ。みっともない。黒助め。黒助、どんどん。ベゴどんどん。」 その時、向うから、眼がねをかけた、せいの高い立派な四人の人たちが、いろいろなピカピカする器械をもって、野原をよこぎって来ました。その中の一人が、ふと・・・<宮沢賢治「気のいい火山弾」青空文庫>
  9. ・・・死ぬのが恐いとか明日病気になって困るとか誰それと絶交しようとかそんな面倒なことを考えては居りません。動物の神経だなんというものはただ本能と衝動のためにあるです。神経なんというのはほんの少ししか働きません。その証拠にはご覧なさい鶏では強制肥育・・・<宮沢賢治「ビジテリアン大祭」青空文庫>
  10. ・・・遂に彼女に送るに絶交の書を以てせり。されども余の素願は、固より彼女の内部に潜める才能を認め、願くば其外部の附属物を除かんとするにありしが故に、自今と雖も若し嘗て余の行為にして彼女をいさゝかなりとも苦しましめしものありとせば、余は甘んじて是を・・・<宮本百合子「「或る女」についてのノート」青空文庫>
  11. ・・・五月  五日 朝早く Library に行き Seminar で、ミスコーフィールドに絶交の手紙を書く。午後は Whittier五月  九日 鶴見氏と午後から Greenwich へ人をたずね、お茶をホテルでのみ、東洋軒で食べ、ミス・・・<宮本百合子「「黄銅時代」創作メモ」青空文庫>
  12. ・・・それでニーチェは、ワグナーと絶交したのだった。〔一九五一年一月〕<宮本百合子「「下じき」の問題」青空文庫>
  13. ・・・Miss Caulfield についての考、徹夜、 ○ライブラリーで暫く会わないという手紙を書いて絶交する。 ○イースター後、春、殆ど初夏の五月 鶴見氏との交際 河合、ハザノブウィッチ。学校のインディアンダンス。静けさを求めあこがれ・・・<宮本百合子「「伸子」創作メモ(一)」青空文庫>
  14. ・・・ 会えば不愉快なことがあり、私が何か書くといけないと云って、絶交すると云うことが、親子の間にあり得ることだろうか。 彼女の涙のうち、掻口説かれる言葉のうちに、自分は、明に其に堪えない執着、もうあんなことは問題にして居ない愛の熱を感じ・・・<宮本百合子「二つの家を繋ぐ回想」青空文庫>
  15. ・・・なんかって声を男がかけた時女は「いやな人ったらありゃあしない、もう絶交さ……」こんな事を小声で云って男を息づまらせたりして居た。 彼の女は恋をするなら人間ばなれのした、命がけの燃えさかって居るほのおの様な、お互に相手の名と姿と声と心と―・・・<宮本百合子「芽生」青空文庫>