せっ‐ちゅう【折衷/折中】例文一覧 4件

  1. ・・・と云う折衷説を持出した。これには二人とも、勿論、異議のあるべき筈がない。そこで評議は、とうとう、また、住吉屋七兵衛に命じて銀の煙管を造らせる事に、一決した。        六 斉広は、爾来登城する毎に、銀の煙管を持って行った・・・<芥川竜之介「煙管」青空文庫>
  2. ・・・ゆえに、学校を建つるの要訣は、この得失を折衷して、財を有するものは財を費し、学識を有するものは才力を尽し、もって世の便利を達するにあり。 そもそも文学と政治と、その世に功徳をなすの大小いかんを論ずるときは、此彼、毫も軽重の別なし。天下一・・・<福沢諭吉「学校の説」青空文庫>
  3. ・・・ロンドンの二ヵ月ちかい滞在が、わたしを回心しようのない折衷主義ぎらいにした。それは、偽善的である以外にありようのない本質のものであることを、わたしに見せた。「ワルシャワのメーデー」「スモーリヌイに翻る赤旗」そのほかは、かえって来てから一・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」青空文庫>
  4. ・・・雅俗折衷のああいう抒情的な一葉の文章も古典の一つの典型をなしている。 樋口一葉は二十五歳の若さでなくなっている。彼女がはじめて小説を書こうとしはじめたとき、その相談のため半井桃水という文学者との交渉があった。樋口一葉ほどの才能のある女が・・・<宮本百合子「女性の歴史」青空文庫>