せん‐こう〔‐カウ〕【先考】 の意味

  1. 死んだ父。亡父。→先妣 (せんぴ) 
    • 「―の書斎になっていた離れの一間」〈荷風・雨瀟瀟〉
  • 名詞
  • せん‐こう〔‐カウ〕【先考】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・ わたしが昼間は外国語学校で支那語を学び、夜はないしょで寄席へ通う頃、唖々子は第一高等学校の第一部第二年生で、既に初の一カ年を校内の寄宿舎に送った後、飯田町三丁目黐の木坂下向側の先考如苞翁の家から毎日のように一番町なるわたしの家へ遊びに・・・

      永井荷風「梅雨晴」

    • ・・・ 某つらつら先考御当家に奉仕候てより以来の事を思うに、父兄ことごとく出格の御引立を蒙りしは言うも更なり、某一身に取りては、長崎において相役横田清兵衛を討ち果たし候時、松向寺殿一命を御救助下され、この再造の大恩ある主君御卒去遊ばされ候に、・・・

      森鴎外「興津弥五右衛門の遺書」