せん‐じょう〔‐ジヤウ〕【扇情/×煽情】例文一覧 3件

  1. ・・・赤い色電球の灯がマダムの薩摩上布の白を煽情的に染めていた。 閉店時間を過ぎていたので、客は私だけだった。マダムはすぐ酔っ払ったが、私も浅ましいゲップを出して、洋酒棚の下の方へはめた鏡に写った顔は仁王のようであった。マダムはそんな私の顔を・・・<織田作之助「世相」青空文庫>
  2. ・・・シングルの寝台より少し幅があるように見えるだけで、ただ枕が二つ並んでいるのでダブル寝台といえるわけだ――その上に煽情的といっていいくらい派手な赤い模様の掛蒲団が、掛っている。 そして、寝台の枕元の壁には、安っぽい裸体画の油絵の額が掛って・・・<織田作之助「夜光虫」青空文庫>
  3. ・・・俗悪出版企業者は、現代の心理の一面を、誇張し、煽情し、刺戟して、一銭でもより多く投じさせようとする。営利映画会社では、より濃厚な情痴の場面を、と先をあらそっている。 次第に覚醒している日本の民衆が肚の底からそのためにたたかっているより明・・・<宮本百合子「商売は道によってかしこし」青空文庫>