そう‐ぎ〔サウ‐〕【争議】例文一覧 21件

  1. ・・・……それじゃ、初めっから争議なんどやらなきゃええ。」健二はひとりで憤慨する口吻になった。 親爺は、間を置いて、「われ、その仔はらみも放すつもりか?」と、眼をしょぼしょぼさし乍らきいた。「うむ。」「池か溝へ落ちこんだら、折角こ・・・<黒島伝治「豚群」青空文庫>
  2. ・・・小作人は、折角、耕して作った稲を差押えられる。耕す土地を奪われる。そこでストライキをやる。小作争議をやる。やらずにいられない。その争議団が、官憲や反動暴力団を蹴とばして勇敢にモク/\と立ちあがると、その次には軍隊が出動する。最近、岐阜の農民・・・<黒島伝治「入営する青年たちは何をなすべきか」青空文庫>
  3. ・・・去年の秋だったかしら、なんでも青井の家に小作争議が起ったりしていろいろのごたごたが青井の一身上に振りかかったらしいけれど、そのときも彼は薬品の自殺を企て三日も昏睡し続けたことさえあったのだ。またついせんだっても、僕がこんなに放蕩をやめないの・・・<太宰治「葉」青空文庫>
  4. ・・・しかし水は労働争議などという言葉は夢にも知らない。 人間は自然を征服し自然を駆使していると思っている。しかし自然があばれだすと手がつけられないことを忘れがちである。全国至るところにある発電所の堰堤のどれかが、たとえば大地震のためにこわれ・・・<寺田寅彦「軽井沢」青空文庫>
  5. ・・・で貸借の争議を示談させるために借り方の男の両手の小指をくくり合せて封印し、貸し方の男には常住坐臥不断に片手に十露盤を持つべしと命じて迷惑させるのも心理的である。エチオピアで同様の場合に貸し方と借り方二人の片脚を足枷で縛り合せて不自由させると・・・<寺田寅彦「西鶴と科学」青空文庫>
  6.      煙突男 ある紡績会社の労働争議に、若い肺病の男が工場の大煙突の頂上に登って赤旗を翻し演説をしたのみならず、頂上に百何十時間居すわってなんと言ってもおりなかった。だんだん見物人が多くなって、わざわざ遠方から汽・・・<寺田寅彦「時事雑感」青空文庫>
  7. ・・・       九 東京市電気局の争議で電車が一時は全部止まるかと思ったら、臨時従業員の手でどうにか運転を続けていた。この予期しなかった出来事は、見方によっては、東京市民一般に関するいろいろな根本問題を研究するために必要あるい・・・<寺田寅彦「破片」青空文庫>
  8. 「ね、あんた、今のうち、尾久の家へでも、行っちゃったがいいと思うんだけど……」 女房のお初が、利平の枕許でしきりと、口説きたてる。利平が、争議団に頭を割られてから、お初はモウスッカリ、怖気づいてしまっている。「何を…・・・<徳永直「眼」青空文庫>
  9. ・・・「労働者? じゃあ堅気だね? それに又何だって跟けられてるんだい?」「労働争議をやってるからさ。食えねえ兄弟たちが闘ってるんだよ」「フーン。俺にゃ分らねえよ。だが、お前と口を利いてると、ほんとに危なそうだから俺は向うへ行くよ。そ・・・<葉山嘉樹「乳色の靄」青空文庫>
  10. ・・・職場の特殊性をすべて争議団側に有利なように科学的に利用している点とともに、革命的指導による極めて新しいストライキの型を示すものであった。交通産業上に歴史的なばかりでなく、これまで日本にあったストライキから見ても、溌溂とした闘争力、計画性、科・・・<宮本百合子「刻々」青空文庫>
  11. ・・・手拭を姉さんかぶりにした若い農婦が、マンノーをとって争議に参加するばかりでない。女工さんの自主的なストライキが勇敢に闘われるばかりではない。今や、プロレタリアート・農民の婦人は出産の床の中に、八百屋で買う一本の葱の中にまで、自身の熱い階級闘・・・<宮本百合子「国際無産婦人デーに際して」青空文庫>
  12. ・・・具体的な例でいえば、ここにある一つの組合があって、争議に入っている。青年部と婦人部はもちろん協同で闘っているから、事件の成行きによっては、夜、家へも帰れない。一つの室に、ある人はテーブルの上で、ある人はイスの上で、夜明しをしなければならない・・・<宮本百合子「社会生活の純潔性」青空文庫>
  13. ・・・地主、資本家に対し、女と肩を並べストライキと小作争議とで闘い、勤労階級と搾取階級の対立がはっきりして見ると、女に対する見方が変って来た。成程、これまでは資本家、地主のからくりに騙されていた。本当に勤労大衆の解放のため先頭に立って闘っている共・・・<宮本百合子「ソヴェト同盟の婦人と選挙」青空文庫>
  14. ・・・四国の高知で、争議した小娘たちを殺すぞ、とおどかしたのは総同盟の男たちであった。〔一九四七年六月〕<宮本百合子「その檻をひらけ」青空文庫>
  15. ・・・ 三日の夕方、東交代表河野争議部長が、下唇を突出し気味に背中を堅くして椅子にかけている山下局長に向って整理案撤回要求書を差し出しているところを撮った写真が出た。でっぷり太った角がりでチョビ髭を生やした河野が詰襟服姿で起立し、要求書の両端・・・<宮本百合子「電車の見えない電車通り」青空文庫>
  16. ・・・東宝の争議も解決をいそがずに会社のアキンド根性に対して大きく幅広く文化運動をおこしていただきたい。我々は外から協力する、同時に国会も十分これに力を貸してほしい。〔一九四八年四月〕<宮本百合子「東宝争議について」青空文庫>
  17. ・・・婦人の参加しないストライキ、小作争議というものは、今日はもうどこにもありません。 大衆の先頭に立って闘うプロレタリアの党に献身的に活動する婦人がふえ、しかもあらゆる社会の層からそういう人々が出て来ることはまことに当然です。今後はますます・・・<宮本百合子「婦人党員の目ざましい活動」青空文庫>
  18. ・・・しかし一九三〇年における日本のプロレタリア美術展の作品が、主題としてソヴェトにあるものとは違う、市電争議を、農民の階級闘争を捕えて来ていること、ビラ張り、集会等、労働者の日常闘争を表現していることは正しい。革命十四年目にあるソヴェト・ロシア・・・<宮本百合子「プロレタリア美術展を観る」青空文庫>
  19. ・・・ 現に十五六日前にも吾嬬の方のゴム工場で、戦争用毒ガスマスクなどを作る仕事が忙しいため強制残業がつづきすぎ、労働者から頻々と肺病人を出した結果、争議になりかかった。また月島の方のある工場ではやはり軍需品を嫌でも応でも温順しく作らせるべく・・・<宮本百合子「メーデーに備えろ」青空文庫>
  20. ・・・そして、小作争議は十一年度五千四百九十七件。関係人員五万二千九百五十二人。土地買上に対する小作権の継続等が主な要求となっているそうである。こうして見ると、直接農村に一般ラジオ加入者が多くなったとは云えず、寧ろ、中農、地主から没落した自作農等・・・<宮本百合子「「ラジオ黄金時代」の底潮」青空文庫>
  21. ・・・ だが、女が工場に働き、農村で働くうちにストライキの経験、争議の経験などにより、プロレタリアートの幸福というものは自分達が団結して、皇帝、資本家地主と闘い、それをうち倒し自分らの手でうち立てなければならないものであることを知りはじめた。・・・<宮本百合子「ロシア革命は婦人を解放した」青空文庫>