そで‐ごい〔‐ごひ〕【袖乞い】例文一覧 2件

  1. ・・・甚太夫は袖乞いに出る合い間を見ては、求馬の看病にも心を尽した。ところがある日葺屋町の芝居小屋などを徘徊して、暮方宿へ帰って見ると、求馬は遺書を啣えたまま、もう火のはいった行燈の前に、刀を腹へ突き立てて、無残な最後を遂げていた。甚太夫はさすが・・・<芥川竜之介「或敵打の話」青空文庫>
  2. ・・・太宰府訪でし人帰りきての話に、かの女乞食に肖たるが襤褸着し、力士に伴いて鳥居のわきに袖乞いするを見しという。人々皆な思いあたる節なりといえり。町の者母の無情を憎み残されし子をいや増してあわれがりぬ。かくて母の計あたりしとみえし。あらず、村々・・・<国木田独歩「源おじ」青空文庫>