たけり‐た・つ【猛り立つ】例文一覧 2件

  1. ・・・ 真青な顔をして、あの黒子を震わせていた禰宜様宮田は、気を兼ねるように、猛り立つお石の袂を引っぱった。が彼女はもう止められないほど気が立っている。 邪慳に彼の手を払いのけるとまた一にじり膝行り出て、「何ぼう、はあ金持だあ、海老屋・・・<宮本百合子「禰宜様宮田」青空文庫>
  2. ・・・ただ一度かの暖かき手を握りたい、ああ玉の緒の絶え行く前に今一度彼の膝に……と狂人のように猛り立つ。びたる鉄鎖はただ重げに音するのみである。かくて兄弟の膝に怨みの涙、憤怒の涙は流るるとも「道義」のために彼らは断乎として嘆かぬ。吾人はレマン湖畔・・・<和辻哲郎「霊的本能主義」青空文庫>