たに‐まち【谷町】例文一覧 5件

  1. ・・・位の御大礼が挙げられて、大阪の町々は夜ごと四ツ竹を持った踊りの群がくりだすという騒ぎ、町の景気も浮ついていたので、こんな日は夜店出しの書入れ時だと季節はずれの扇子に代った昭和四年度の暦や日めくりの店を谷町九丁目の夜店で張っていると、そんなと・・・<織田作之助「アド・バルーン」青空文庫>
  2. ・・・熱が七度五分ぐらいまでに下ると、いきなり寝床を飛びだし、お君の止めるのもきかず、外へ出た。谷町九丁目の坂道を降りて千日前へ出た。珍しく霧の深い夜で、盛り場の灯が空に赤く染まっていた。千日前から法善寺境内にはいると、そこはまるで地面がずり落ち・・・<織田作之助「雨」青空文庫>
  3. ・・・ 小石川区内では○植物園門前の小石川○柳町指ヶ谷町辺の溝○竹島町の人参川○音羽久世山崖下の細流○音羽町西側雑司ヶ谷より関口台町下を流れし弦巻川。 芝区内では○愛宕下の桜川また宇田川○芝橋かかりし入堀 赤坂区内では○溜池桐畠の溝渠・・・<永井荷風「葛飾土産」青空文庫>
  4. ・・・お辞儀一つで事が済むなら訳のないことだと、僕は早速承知して主人と共にその自動車に乗り、道普請で凹凸の甚しい小石川の春日町から指ヶ谷町へ出て、薄暗い横町の阪上に立っている博文館へと馳付けた。稍しばらく控所で待たされてから、女給仕に案内せられて・・・<永井荷風「申訳」青空文庫>
  5. ・・・正月は早くも去って、初午の二月になり、師匠むらくの持席は、常磐亭から小石川指ヶ谷町の寄席にかわった。そしてかの娘はその月から下座をやめて高座へ出るようになって、小石川の席へは来なくなった。帰りの夜道をつれ立って歩くような機会は再び二人の身に・・・<永井荷風「雪の日」青空文庫>