だん‐あつ【弾圧】例文一覧 30件

  1. ・・・主食と闇煙草の販売を弾圧する旨の声明は、わざわざ何月何日よりと予告を発して、これまで十数回発表されたし、抜打ちの検挙も行われる。が依然として、街頭のパンやライスカレーは姿を消さず、また、梅田新道の道の両側は殆んど軒並みに闇煙草屋である。・・・<織田作之助「大阪の憂鬱」青空文庫>
  2. ・・・ 香川県は、全国で最も弾圧のひどい土地だ。第一回の普選に大山さんが立候補した。その時、強力だった農民組合が叩きつぶされた。そのまゝとなっている。 なんにもしない、人間を、一ツの警察から、次の警察へ、次の警察から、又その次の警察へ・・・<黒島伝治「鍬と鎌の五月」青空文庫>
  3. ・・・植民地の労働者をベラ棒に安い、牛か馬かを使うような調子に働かせるために、威嚇し、弾圧する。その目的に軍隊を使う。満洲に派遣されている軍隊と、支那に派遣されている軍隊は植民地満洲、蒙古をしっかりと握りしめるために番をさせられているのだ。ブルジ・・・<黒島伝治「入営する青年たちは何をなすべきか」青空文庫>
  4. ・・・――こんなに弾圧が強く、全部の組織が壊滅してしまったとき、この遺族のお茶の集まりだって又新しく仕事をやって行く何かの足場になるのではないか、さすがしっかりものの窪田さんがそんな風に考えてのことらしいの。 その日は十人位の母たちや細君が集・・・<小林多喜二「母たち」青空文庫>
  5. ・・・昔からの思想争闘弾圧史はみんなそれから来ている。ある時はまたXの方向に振動する偏光を見ている一派と、Yの方向に振動する偏光を見ている他の一派とがけんかをする。言う事が直角だけちがう。しかし、ちょっとニコルを回してみれば敵の言いぶんは了解され・・・<寺田寅彦「錯覚数題」青空文庫>
  6. ・・・真の犯人はナチスであるが、それを口実に共産党への大弾圧を加えるために、計画された陰謀であった。また反ナチ派の勢力の下にあったバイエルン州のミュンヘンでは、この報知をきいても、ナチの悪計とは知らず、エリカ・マンの胡椒小屋は謝肉祭の大陽気で、反・・・<宮本百合子「明日の知性」青空文庫>
  7. ・・・下山事件は国鉄整理と労働者階級の弾圧のために実に政治的に利用されました。 三鷹事件は、数名の共産党員を検挙して、その中に真犯人があるように宣伝されています。しかし、次の事実は事件の核心に関係しているにもかかわらず、商業新聞には発表されて・・・<宮本百合子「新しい抵抗について」青空文庫>
  8. ・・・一九三三年の佐野、鍋山の転向を筆頭とする大腐敗の徴候は、一九三二年三月のプロレタリア文化団体への弾圧以後、次第に日和見的な態度として文学団体の中へもあらわれて来ていたことの証拠である。「一連の非プロレタリア的作品」に対する自己批判として・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」青空文庫>
  9. ・・・それは、一九三二年以後に日本のプロレタリア文学運動がひどい弾圧をこうむってから、当時の文化人・文学者の中には文学の階級的な本質――この基礎の上にこそ現実の反ファシズム運動と平和と文化の守りはたつのであるが――この社会的良心の土台石になるとこ・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第十一巻)」青空文庫>
  10. ・・・アナーキスト出身で著名な婦人作家で、その才能の素質と妻としておかれている偽瞞的な環境のためにアナーキズムから社会観を本質的に高められることができず、労働者弾圧にも動員される右翼の暴力団の生活に近接する機会をもつようになって、その描きてとして・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)」青空文庫>
  11. ・・・滅させられた後、ファシズムに抗する人民戦線の問題、文学における能動精神がフランスから紹介されたが、近代の市民生活の歴史をもたず、封建保守の傾きのつよい当時の日本の作家の雰囲気の中には、いつも、こうむる弾圧は、左翼だからという考えかたに支配さ・・・<宮本百合子「ある回想から」青空文庫>
  12. ・・・歴史に有名な「ライン新聞の弾圧」によって、カールがその編輯者をやめさせられたのは、イエニーと結婚する三月前のことであった。しかも『ライン新聞』を去ったカールが友人と共にパリで『独仏年誌』を発行することにきまって、編輯者としてカールが五百ター・・・<宮本百合子「カール・マルクスとその夫人」青空文庫>
  13. ・・・にたいする弾圧があった時代にさかのぼって話されなければなるまい。それまでは「コップ」や「ナップ」で公然と文筆活動をしていた小林多喜二、宮本顕治その他の人々が、一九三二年三月以後はこれまでの活動の形をかえて、地下的に生活し働かなければならない・・・<宮本百合子「解説(『風知草』)」青空文庫>
  14. ・・・三・一五の私たちへつたえる教訓は、一九二八年におこった大規模な共産党と共産主義者に対する弾圧は、これを機会に日本の治安維持法が改悪され、特高警察がおかれ、検事に思想係が出来たというだけのことではなかった。私どもがもっとも銘記すべきことは、こ・・・<宮本百合子「共産党とモラル」青空文庫>
  15. ・・・当時ドイツは、近代資本主義の国家として生産上の立おくれを急速にとり返そうとする貪慾な資本家、地主に対して、労働者の組織とその運動とが全国にひろまり、ビスマークのきめた「社会主義者弾圧法」もついに一八九〇年で惨酷な権威を失わなければならなくな・・・<宮本百合子「ケーテ・コルヴィッツの画業」青空文庫>
  16. ・・・一ヵ月あまりののち、プロレタリア文化団体に対する全面的弾圧がはじまって、四月七日、顕治は非合法生活に入り、百合子は検挙された。そういう事情のために百合子の入籍手続がおくれていた。[自注6]壺井さん、栄さん――壺井栄。[自注7]島田の・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>
  17. ・・・一九三二年の文化団体に対する弾圧当時、駒込署に検挙され、拷問のビンタのために中耳炎を起し危篤におちいった。のち、地下活動中過労のため結核になって中野療養所で死去した。百合子の「小祝の一家」壺井栄「廊下」等は今野大力の一家の生活から取材されて・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>
  18. ・・・この場合にも彼らの利用するのは種々の弾圧力である。日本の人民は自分たちの政治的無経験がどんなに悪用されているかということについて目を覚ましはじめている。このようにして日本の民主化とその文化建設の段階は、より複雑なより自覚的な新しい第四の時期・・・<宮本百合子「今日の日本の文化問題」青空文庫>
  19. ・・・ところが僅か三号出したばかりのとき、発行元であった日本プロレタリア文化連盟が、つい先頃まで私たちを苦しめた治安維持法という悪法によって弾圧され、『働く婦人』の刊行は、非常に困難に陥りました。折角出来上った雑誌をそっくりそのまま警察の手で押え・・・<宮本百合子「再刊の言葉」青空文庫>
  20. ・・・ むかし社会主義の思想と運動が治安維持法によって極端に弾圧されていた時代、日本共産党が非合法な政党としてひどい目にあわされていた時代、運動に入って困難な闘いを続けている若い男女の同志が世間態は人なみの家庭生活をしなければならないために、・・・<宮本百合子「社会生活の純潔性」青空文庫>
  21. ・・・現に新聞は共産党への弾圧を挑発するためマ元帥暗殺計画を企てた新井輝成という男の記事を発表している。 当時の中央委員たちによって、スパイとして調べられていた小畑達夫が特異体質のため突然死去したことは、警視庁に全く好都合のデマゴギーの種とな・・・<宮本百合子「信義について」青空文庫>
  22. ・・・たとえば、「第三に、ファッシズムは、資本主義独裁の形態であり、プロレタリアートへの徹底的弾圧をその中心任務とする。日本の支配権力は自分の地位のため、現体制を守る。〔三四字伏字〕、全面的な攻撃を加える。社会的経済構成としては違った二つの社・・・<宮本百合子「新年号の『文学評論』その他」青空文庫>
  23. ・・・その肌に添わないところを、社会科学の立場と文学の立場から綜合的に研究して落ついた結論を出すひまのないうちに一九三二年の春の全文化団体への弾圧があり、社会主義的リアリズム論争は、最もみじめなまたみっともない形で、文学における進歩性と階級性の否・・・<宮本百合子「一九四六年の文壇」青空文庫>
  24. ・・・負傷者はおよそ二十三万、死刑八百十三人という狂気のようなファシストの弾圧のなかを恐れず婦人労働者は、真のプロレタリア解放とソヴェト同盟を守れ! と叫んで闘っている。 ソヴェト同盟の婦人労働者はどんなことがあっても五ヵ年計画を四年でやりと・・・<宮本百合子「ソヴェト同盟の三月八日」青空文庫>
  25. ・・・日本の政権が、こんにち言論を抑圧し、正義をまげて労働者階級を弾圧し、民主的発展を挫折させるために、捏造している幾つかの政治的事件の裁判でのように、人民の基本的人権さえも法律によってふみにじられることはあり得ないからです。 一九四九年十月・・・<宮本百合子「宋慶齢への手紙」青空文庫>
  26. ・・・ 産別会議情報宣伝部が編輯し、出版した『官憲の暴行』という戦後労働運動弾圧の記録がある。現場の労働者によってかかれたらしいこの記録が、もっと各現場組合の文学的能力を生かしていたら、どんなに浸透的で永続する読後感を一般の読者に印象づけるこ・・・<宮本百合子「その柵は必要か」青空文庫>
  27. ・・・われわれに対する枠は、いわゆる吉田民自党内閣のわれわれに対する政策は、反共国民運動によって労働組合を弾圧し、共産党に対する弾圧をする。これは新聞でもはっきりしている。そういう反共国民運動の枠、その枠であるということを私は感じてきたわけであり・・・<宮本百合子「それに偽りがないならば」青空文庫>
  28. ・・・ 終戦後、世界に類のなかった日本の文化弾圧は一応終熄されて、俄に総てのことを云い、又書きしてよいことになった。雑誌の編輯者や出版者たちは、競って進歩的であり、民主的であらねばならないことになった。過去十数年に亙った政府の精神圧殺方針に対・・・<宮本百合子「「どう考えるか」に就て」青空文庫>
  29. ・・・制テロルによって虐殺されたわがプロレタリア文化・文学運動の卓抜なる指導者、組織者、国際的規模におけるボルシェヴィク作家、同志小林多喜二の全国的労農葬は、プロレタリアの恨みの日三・一五記念日を期して敵の弾圧に抗し、東京はじめ各地において敢行さ・・・<宮本百合子「同志小林の業績の評価に寄せて」青空文庫>
  30. ・・・家康がキリシタン弾圧を始めたのは、それより五、六年後のことである。 家康に『貞観政要』を講義した藤原惺窩は、いかなる特殊の内にも普遍の理が存することを力説した学者であった。海外との交通の手助けなどもしている。そう眼界の狭い学者であったと・・・<和辻哲郎「埋もれた日本」青空文庫>