だん‐ぜつ【断絶】例文一覧 14件

  1. ・・・これは「修理病気に付、禁足申付候様にと屹度、板倉佐渡守兼ねて申渡置候処、自身の計らいにて登城させ候故、かかる凶事出来、七千石断絶に及び候段、言語道断の不届者」という罪状である。 板倉周防守、同式部、同佐渡守、酒井左衛門尉、松平右近将監等・・・<芥川竜之介「忠義」青空文庫>
  2. ・・・そうしてその論争によって、純粋自然主義がその最初から限定されている劃一線の態度を正確に決定し、その理論上の最後を告げて、ここにこの結合はまったく内部において断絶してしまっているのである。     四 かくて今や我々には、自己・・・<石川啄木「時代閉塞の現状」青空文庫>
  3. ・・・ いよ/\敷金切れ、滞納四ヵ月という処から家主との関係が断絶して、三百がやって来るようになってからも、もう一月程も経っていた。彼はこの種を蒔いたり植え替えたり縄を張ったり油粕までやって世話した甲斐もなく、一向に時が来ても葉や蔓ばかし馬鹿・・・<葛西善蔵「子をつれて」青空文庫>
  4. ・・・時ひとり大白法たる法華経を留めて「閻浮提に広宣流布して断絶せしむることなし」と録されてある。また、「後の五百歳濁悪世の中に於て、是の経典を受持することあらば、我当に守護して、その衰患を除き、安穏なることを得しめん」とも録されてある。 今・・・<倉田百三「学生と先哲」青空文庫>
  5. ・・・噂に依れば、このごろ又々、借銭の悪癖萌え出で、一面識なき名士などにまで、借銭の御申込、しかも犬の如き哀訴歎願、おまけに断絶を食い、てんとして恥じず、借銭どこが悪い、お約束の如くに他日返却すれば、向うさまへも、ごめいわくは無し、こちらも一命た・・・<太宰治「帰去来」青空文庫>
  6. ・・・噂に依れば、このごろ又々、借銭の悪癖萌え出で、一面識なき名士などにまで、借銭の御申込、しかも犬の如き哀訴嘆願、おまけに断絶を食い、てんとして恥じず、借銭どこが悪い、お約束の如くに他日返却すれば、向うさまへも、ごめいわくなし、こちらも一命たす・・・<太宰治「虚構の春」青空文庫>
  7. ・・・ついには家も断絶せられ、その身も監禁せられる。 たしか、そのような筋書であったと覚えているが、その殿様を僕は忘れる事が出来なかった。ときどき思い出しては、溜息をついたものだ。 けれども、このごろ、気味の悪い疑念が、ふいと起って、誇張・・・<太宰治「水仙」青空文庫>
  8. ・・・くありげの青年巡礼、かたちだけでも清らに澄まして、まず、誰さん、某さん、おいとま乞いにお宅の庭さきに立ちて、ちりりんと鈴の音にさえわが千万無量のかなしみこめて、庭に茂れる一木一草、これが今生の見納め、断絶の思いくるしく、泣き泣き巡礼、秋風と・・・<太宰治「二十世紀旗手」青空文庫>
  9. ・・・おまえがもし軽はずみなことでもして呉れたなら、高野の家は、それっきり断絶だ。高野の血を受け継いで生きているのは、いいか、おまえひとりだ。家系は、これは、大事にしなければいけないものだ。いまにおまえにも、いろいろあきらめが出て来て、もっと謙遜・・・<太宰治「火の鳥」青空文庫>
  10. ・・・上へ、上へ、と逃れゆくこそ、われのさだめ。断絶、この苦、君にはわからぬ。 投げ捨てよ、私を。とわに遠のけ! 「テニスコートがあって、看護婦さんとあそんで、ゆっくり御静養できますわよ。」と悪婆の囁き。われは、君のそのいたわりの胸を、ありが・・・<太宰治「HUMAN LOST」青空文庫>
  11. ・・・市民の栄養を供給する水道はちょっとした地震で断絶するのである。もっとも、送電線にしても工学者の計算によって相当な風圧を考慮し若干の安全係数をかけて設計してあるはずであるが、変化のはげしい風圧を静力学的に考え、しかもロビンソン風速計で測った平・・・<寺田寅彦「天災と国防」青空文庫>
  12. ・・・ すでに学校に心を帰すれば、門閥の念も同時に断絶してその痕跡を見るべからず。市学校は、あたかも門閥の念慮を測量する試験器というも可なり。(余輩もとより市学校に入らざる者を見て悉皆これを門閥守旧の人というに非ず。近来は市校の他に学校も多け・・・<福沢諭吉「旧藩情」青空文庫>
  13. ・・・元禄年間の士人を再生せしめて、これに維新以来の実況を語り、また、今の世事の成行を目撃せしめたらば、必ず大いに驚駭して、人倫の道も断絶したる暗黒世界なりとて、痛心することならんといえども、いかんせん、この世態の変は、十五年以来、我が日本人が教・・・<福沢諭吉「徳育如何」青空文庫>
  14. ・・・ 男女にして一度びこれを犯すときは、既に夫婦の大倫を破り、恕の道を忘れて情を痛ましめたるものにして、敬愛の誠はこの時限りに断絶せざるを得ず。仮令えあるいは種々様々の事情によりて外面の美を装うことなきにあらずといえども、一点の瑕瑾、以て全・・・<福沢諭吉「日本男子論」青空文庫>