ちしま【千島】例文一覧 5件

  1. ・・・ところがこれに対する説明の録音は気取った調子で「千島にも春は来ました」とそれっきりである。千島の何島のどの部分の海岸をどの方向から見たのだか、また何月何日ごろの季節だか、そういう点が全然わからないのである。同じように、トナカイの群れを養う土・・・<寺田寅彦「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」青空文庫>
  2. ・・・それにしても、たとえば海門岳が昔は開聞でヒラキキと呼ばれ、ヒラキキ神社があるなどと言われるとちょっと迷わされるが、よくよく考えてみるとむしろカイモンが始めであろうとも考えられる節があり、千島のカイモンと同系と考えるほうがよさそうにも思われ、・・・<寺田寅彦「火山の名について」青空文庫>
  3. ・・・実際千島カラフトの果てから台湾の果てまで数えれば、気候でもまず文化民の生活に適する限り一通りはそろっている。こういう珍しい千代紙式に多様な模様を染め付けられた国の首都としての東京市街であってみれば、おもちゃ箱やごみ箱を引っくり返したような乱・・・<寺田寅彦「カメラをさげて」青空文庫>
  4. ・・・それはこうだ――何でも露国との間に、かの樺太千島交換事件という奴が起って、だいぶ世間がやかましくなってから後、『内外交際新誌』なんてのでは、盛んに敵愾心を鼓吹する。従って世間の輿論は沸騰するという時代があった。すると、私がずっと子供の時分か・・・<二葉亭四迷「予が半生の懺悔」青空文庫>
  5. ・・・ 栖方の発音では父島が千島と聞えるので、千島へどうしてと梶が訊ね返すと、チチジマと栖方は云い直した。「実験をすませて来たのですよ。成功しました。一番早く死ぬのは猫ですね。あれはもう、一寸光線をあてると、ころりと逝く。その次が犬です。・・・<横光利一「微笑」青空文庫>