ち‐なまぐさ・い【血×腥い】例文一覧 3件

  1. ・・・世界的悲劇の発生も、その血腥い過程とよりよき芽を育てようとする結果とを通して、一つの重大な、沈思すべき「現象」に対する平静と公正とを以て向われとうございます。 地上に起る総ての事に、よき魂は無関心であってはなりません。無智であってはなり・・・<宮本百合子「C先生への手紙」青空文庫>
  2. ・・・福井市の彼方此方では、当局者の所謂流言蜚語が、実に熾んで、血腥い風が面を払うようであった。もう二三十分で列車が出る時になっても、家兄は私の体を案じ、止ることをすすめた。私は、半分冗談、半分本気で、「大丈夫よ。私はちっとも可愛くないから、・・・<宮本百合子「私の覚え書」青空文庫>
  3. ・・・勢いよく吹くのは野分の横風……変則の匂い嚢……血腥い。 はや下ななつさがりだろう、日は函根の山の端に近寄ッて儀式とおり茜色の光線を吐き始めると末野はすこしずつ薄樺の隈を加えて、遠山も、毒でも飲んだかだんだんと紫になり、原の果てには夕暮の・・・<山田美妙「武蔵野」青空文庫>