ちゃ‐せん【茶×筅】例文一覧 2件

  1. ・・・ 夜盗の類か、何者か、と眼稜強く主人が観た男は、額広く鼻高く、上り目の、朶少き耳、鎗おとがいに硬そうな鬚疎らに生い、甚だ多き髪を茶筅とも無く粗末に異様に短く束ねて、町人風の身づくりはしたれど更に似合わしからず、脇差一本指したる体、何とも・・・<幸田露伴「雪たたき」青空文庫>
  2.  月の冴えた十一月の或る夜である。 二羽の鴨が、田の畔をたどりたどり餌を漁って居る。 収獲を終った水田の広い面には、茶筅の様な稲の切り株がゾクゾク並んで、乾き切って凍て付いた所々には、深い亀裂破れが出来て居る。 ・・・<宮本百合子「一条の繩」青空文庫>