ちょう‐ぜつ〔テウ‐〕【超絶】例文一覧 5件

  1. ・・・以前文芸は道徳を超絶するという議論があり、またこれを論じた大家もあったのでありますけれども、これは大なる間違で、なるほど道徳と文芸は接触しない点もあるけれども、大部分は相連っている。ただ僅かに倫理と芸術と両立せないで、どちらかを捨てねばなら・・・<夏目漱石「教育と文芸」青空文庫>
  2. ・・・の気象を養ったら、何となく人生を超絶して、一段上に出る塩梅で、苦痛にも何にも捉えられん、仏者の所謂自在天に入りはすまいかと考えた。 そこで、心理学の研究に入った。 古人は精神的に「仁」を養ったが、我々新時代の人は物理的に養うべきでは・・・<二葉亭四迷「予が半生の懺悔」青空文庫>
  3. ・・・これを超絶顕微鏡と云います。ところがあらゆるものの分割の終局たる分子の大きさは水素が、          〇、〇〇〇〇〇〇一六粍  砂糖の一種が          〇、〇〇〇〇〇〇五五粍  というように計算されていますから私・・・<宮沢賢治「手紙 三」青空文庫>
  4. ・・・ 現実の生活環境から超絶したものの観かた、感じかたは出来ないのであるから、国際ペンクラブの大会で討論されたというの一項目をしげしげと眺め入って、そこに今日の日本文化人の渇望がいかにはげしく照りかえしているかという事実、同時に実際上の困難・・・<宮本百合子「ペンクラブのパリ大会」青空文庫>
  5. ・・・つまり捩れた、時代を超絶したような考は持ってもいず、解せようともしなかったのが、蔀君の特色であったらしい。さ程深くもなかった交が絶えてから、もう久しくなっているが、僕はあの人の飽くまで穏健な、目前に提供せられる受用を、程好く享受していると云・・・<森鴎外「百物語」青空文庫>