ちょう‐てき〔テウ‐〕【朝敵】例文一覧 2件

  1. ・・・維新の際南部藩が朝敵にまわったため、母は十二、三から流離の苦を嘗めて、結婚前には東京でお針の賃仕事をしていたということである。こうして若い時から世の辛酸を嘗めつくしたためか、母の気性には濶達な方面とともに、人を呑んでかかるような鋭い所がある・・・<有島武郎「私の父と母」青空文庫>
  2. ・・・楠公が湊川で、願くは七たび人間に生れて朝敵を亡ぼさんと云いながら刺しちがえて死んだのは一例であります。跛で結伽のできなかった大燈国師が臨終に、今日こそ、わが言う通りになれと満足でない足をみしりと折って鮮血が法衣を染めるにも頓着なく座禅のまま・・・<夏目漱石「文芸の哲学的基礎」青空文庫>