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つう‐ぎょう〔‐ゲウ〕【通暁】例文一覧 14件

  1. ・・・老人はなるほど床に就いていたが、意外なのは暫時く会ぬ中に全然元気が衰えたことである、元気が衰えたと云うよりか殆ど我が折れて了って貴所の所謂る富岡氏、極く世間並の物の能く通暁た老人に為って了ったことである、更に意外なのは拙者の訪問をひどく喜こ・・・<国木田独歩「富岡先生」青空文庫>
  2. ・・・私は自分を、女の心理に非常に通暁している一種の色魔なのではないかしらと錯覚し、いやらしい思いをしました。ボロ服の乞食姿で、子供を二人も連れている色魔もないものですが、しかし、幽かに私には心理の駈引きがあったのです。他の乗客が、その果物籠をめ・・・<太宰治「たずねびと」青空文庫>
  3. ・・・撮影者が単に映画のテクニークに通暁しているばかりでなく、その対象に関する十分な知識をもっていることが絶対に必要である。それかといって単なる学者では勿論駄目である。「映像の言葉」の駆使に熟達した映画監督の資格を同時に具えていなければならない。・・・<寺田寅彦「教育映画について」青空文庫>
  4. ・・・ 管弦楽の指揮者は作曲者と同様に各楽器の特質によく通暁していなければならない。ラッパにセロの音を注文してはならない、セロにファゴットの味を求めてはならない。すべてのものの個性を理解してそれを充分に生かしつつしかもどこまでも全体の効果へと・・・<寺田寅彦「連句雑俎」青空文庫>
  5. ・・・それと共に四季折々の時候に従って俳諧的詩趣を覚えさせる野菜魚介の撰択に通暁している。それにもかかわらず私はもともと賤しい家業をした身体ですからと、万事に謙譲であって、いかほど家庭をよく修め男に満足と幸福を与えたからとて、露ほどもそれを己れの・・・<永井荷風「妾宅」青空文庫>
  6. ・・・重要な作品のテーマであれば、それにふさわしい表現の手段が彼としては無くてはならず、しかも、西欧の文学に通暁していたこの作者が、題材として手柔らかな、纏めやすく拵えやすい過去の情景へ向ってそれを求めたということの精神の機微にも目をひかれる。西・・・<宮本百合子「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」青空文庫>
  7. ・・・これらのその道の人達は自分たちの職域を通じて農林省、農会、営団を貫くからくりに通暁しているからこそ、公正な人民管理を主張しているのである。        解毒剤 あらゆる面で、生活の正常な機能を破壊された七千万の日本人民が、・・・<宮本百合子「女の手帖」青空文庫>
  8. ・・・を読みながら、そのおりおり念頭に浮んで来た何冊かの本をノートしただけのこの短いメモを、本当に科学に通暁した人たちが見たらば、その貧弱さ、低さ、範囲の狭さを、どんなにおかしくまた憐れに思うことだろう。 私は全くへりくだった心持でいわば私た・・・<宮本百合子「科学の常識のため」青空文庫>
  9. ・・・についてもそういう風に考えてゆくことが、日本の婦人にだけは出来ないのだと、誰が信じ得よう。日本婦人は、辛苦の負いてとして、永い社会の歴史の間につよさを誇って来た。その、「やりくり」に通暁した配慮を、少しひろげ、更にも少し広くして、自分たちの・・・<宮本百合子「現実に立って」青空文庫>
  10. ・・・ そういう仕事のために栄さんは私より私の家族の心持に通暁してしまったのも亦面白いでしょう。栄さんには伝記者としての資格がついてしまったと笑うことがあります。私の机の上には、クロームの腕時計[自注24]に小さい金の留金のついたのが、イタリ・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>
  11. ・・・歴史の現実のそういう本質の契機にふれようと努力しないで、モーロアはさも自分が国家の機密に通暁している人物のように、アメリカというよその客間から客間とまわって、時代的ゴシップを喋っているに過ぎない。そのことで、彼自らが要するに、醜聞とともに書・・・<宮本百合子「今日の生活と文化の問題」青空文庫>
  12. ・・・ それには千葉先生が担任でなくて、一定の距離と自由のある位置にいられたこともよかったのだろうし、また、若い娘の感情に通暁していて、常にある程度は整理した心持で、甘えず信頼することを学ぶようにされたことも、よかったのだろう。 女学校の・・・<宮本百合子「時代と人々」青空文庫>
  13. ・・・「文章論に通暁して、言葉の上の間違いを仕出かさないぐらいでは、大詩人にはなれないて!」前時代の古典主義に対して彼はこう挑戦した。「芸術の使命は自然を模写することではない。自然を表現することだ!」「我々は事物の精神を、魂を特徴を掴えなくてはな・・・<宮本百合子「バルザックに対する評価」青空文庫>
  14. ・・・ イリーンが、科学の知識を、ああもわかりやすく、ああもよろこばしく語り得るのは、彼が、専門の知識に通暁しつくしていて、その上に、人類がより明るく智慧の光りに照らされて生きる愉しさを、知りつくしているからではなかろうか。知りつくしたことに・・・<宮本百合子「よもの眺め」青空文庫>